死の先に在るモノ

第3話「追跡者」(チェイサー)

レオン「さてと」

サキとレオンは気を失っている少女に向き直った。

サキ「・・・文鳥のナミ・・・目覚めなさい・・・」
ナミ「ん・・・ん、うん・・・あ、あら?あなた達、誰?なんでここにいるの?
  ここはご主人さまの部屋なのに・・・」

先ほどの口調から完全に変わっていた。
黙ったままの二人を見て不安に思ったようだ。

ナミ「なんか・・・ずっと・・・悪い夢でも見ていたみたい・・・」
サキ「・・・それは夢ではないわ・・・」
ナミ「え?あ・・・あ、あ、ああ〜〜〜〜〜〜!!」

様々な感情が一度に押し寄せたのか、記憶のフラッシュバックが起きたのか、
ナミは頭を抱えて打ち震えた・・・
しばらくして、搾り出すように語り始める・・・

ナミ「そう・・・ご主人さまがひき逃げされて、
  呆然としているところにあの二人が現れて・・・
  絶望の淵に沈んでいたナミを・・・なぐさめてくれた・・・
  あの2人と一緒にいたら・・・人間に対して憎しみが止まら・・・ナク・・・
  ソウ・・・ニンゲンドモ、ニ、復讐、スル、タメニ・・・」

ナミの目の色が次第に血走った色に変わっていく。


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