死の先に在るモノ

第3話「追跡者」(チェイサー)

レオン「魔獣レベル6の呪詛悪魔、ヒグマのカイを消去、
    魔獣レベル8の呪詛悪魔、ヒキガエルのリキを消去、
    魔獣レベル2のデッドエンジェル、文鳥のナミは魂の捕獲のみ成功。
    どうやら、交通事故という同じ死因を持つもの同士が、妄執的にトラックを襲っていたようだな。
    以上で任務完了だ・・・サキ?」

サキは新聞(某大手の全国紙)を懐から取り出す。
昨日の夕刊であった。その社会面の片隅には・・・

『アルバイト店員をひき逃げしたトラック運転手、出頭』

と、書かれていた。
ナミを説得する為に持っていた物であったが、結果として、無駄に終わった。

サキ「・・・トラックをいくら襲撃しても・・・ご主人の仇は・・・とれないというのに・・・」
レオン「サキ・・・厳しいようだが、ナミは心の弱さを克服する術を持てなかった・・・同情は、できない」
サキ「・・・分かっているわ・・・」

二人に任務の達成感・充実感は無い。

あるのは苦々しい、やるせない想いだけ・・・

第四話「護衛者」(ガーディアン)に続く


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