ある夜のことであった。
みゆうは、入浴を済ませて脱衣所へと出てきた。
みゆう「えーと、パンツパンツ…。」
だが、いくら探しても下着は見つからない。
(おかしいなあ…まさか!)
みゆうはいやな予感がし、洗濯機の中を覗いた。すると、その予感は的中していた。
みゆうの替えの下着はしっかり洗濯されていた。恐らく、入浴する際に間違って入れてしまったのだろう。
(どうしよう…。)
みゆうは悩んだ。しかし、もともとあまり考えない性分のみゆうのこと、すぐに悩むのをやめた。
(まあいいか。どうせパジャマなんだし。一晩くらいパンツ穿かなくても大丈夫だよね。)
というわけで、みゆうは何事もなかったかのように居間へと入った。
光彦「おおみゆう、上がったか。」
みゆう「うん、気持ちよかったよ…あれ、これ何?」
みゆうはテーブルの上にある何やら鮮やかな箱に目が行った。
光彦「ああ、これね。バイト仲間がくれたんだ。すごくおいしいチョコレートらしいんだけど。」
みゆう「ふーん…ねえご主人様、これ食べていい?」
光彦「ああ、いいよ。」
みゆう「やったー!」
案外簡単に光彦の許可をもらったみゆうは、すぐにチョコレートを食べ始めた。
光彦「あ、そうそう。このチョコレートは洋酒が入っているそうだからあまりたくさん食べないように…っておい!」
みゆう「このチョコおいしーい!」
光彦「ああ…遅かったか…。」
光彦が忠告を入れた時には、すでにみゆうは全部のチョコをほおばっていた。そして…
みゆう「はにゃ〜ん…。」
みゆうはあっけなく酔っ払った。
ひとみ「みゆちゃん…?」
まゆり「大丈夫ですか?」
あすか「顔…真っ赤…ですよ…。」
心配そうに見つめる仲間たち。しかし、そんな心配をよそに、酔いどれみゆうの暴走は始まった。
みゆうは、とろけた表情で光彦を見つめていた。そして…
みゆう「ご主人様ぁ…。」
そっと光彦に抱きついたかと思うと、何と光彦の手を掴んで自分のパジャマのズボンの中に入れたのである!
光彦「!」
光彦は、パジャマの中の手触りから、みゆうが何も穿いていないことに気づき、驚いた。
みゆう「ねえご主人様ぁ〜。みゆちゃんねえ…今おぱんつ穿いてないんだよぉ〜。」
みゆうは幼児化とお色気増加を併せ持った不思議な状態に置かれていた。
みゆう「おぱんつ穿いてないからねぇ…すぐに赤ちゃんが作れるんだよぉ…。」
光彦「みゆう…おいしっかりしろ!」
光彦は懸命にみゆうを正気に返そうとした。しかし、みゆうは光彦に絡みついたまま離れようとしない。
みゆう「ご主人様ぁ…。みゆちゃんを抱いてよぉ…。」
そんな状況を見て、カルテットの残りの3人は「何とかせねば!」と思った。そこで、みゆうを光彦から引き離すことにした。
まゆり「ほらみゆうしっかりして。」
ひとみ「落ち着いて下さいよ。」
あすか「今日は寝たほうがいいですよ。」
しかし、そんな気遣いはみゆうには効かなかった。3人の行為はむしろみゆうを怒らせる結果になってしまい、みゆうを支えていた3人はそのまま突き飛ばされた。
みゆう「え〜いっ!」
まゆり&あすか&ひとみ「きゃっ!」
光彦「おいみゆう何するんだよ!」
みゆう「もぉ…。みんなのせいで暑くなっちゃったじゃんか…。もうパジャマなんか着てらんないよぉ…。」
そう言うが早いか、みゆうはパジャマを一気に脱いでしまった!みゆうはそのまま生まれたままの姿になった。
光彦「わーっ!わーっ!」
光彦はドキドキを隠しきれない。
ひとみ「ちょっとみゆちゃん!」
あすか「服を着てください!」
まゆり「はしたないですわ!」
パニックに陥る3人。そんな部屋の中の様子を尻目に、みゆうは…
みゆう「ご主人様ぁ…あたしの身体、キレ…イ…。(バタッ!)」
裸のまま酔いつぶれて寝てしまった。
そして翌朝。目覚めたみゆうは光彦やカルテットの他の3人から昨日の痴態のことを聞かされた。
みゆう「あたしそんなことしてたんだ…。恥ずかしいよぉ…。」
さすがのみゆうもこれには恥じ入り、以後替えの下着を間違えて洗濯機に放り込んだり、酒入りチョコを食べたりすることはやめたという…。
おわり
これの元ネタは「メガミマガジン」2003年6月号で掲載されていた「ラン嬢が下着を間違えて洗ってしまった話」なのですが…かけ離れていますね。ちょっとやりすぎたかな…。
ちなみに、みゆうが自分のことを「みゆちゃん」と呼ぶのはあるようでないケースです。