カルテットの4人が戦闘用メイド服への変身を会得して、しばらくの間、カルテットには、幸か不幸かその能力を使う機会はなかった。
(何かつまらない…。)
不謹慎かもしれないが、4人はそのようなことを考えていた。しかし、考えてみれば、変身をしたのは光彦に披露した時の一度だけなのだ。それは生活が平和である証なのだが、やはりせっかく手に入れた能力、使わないのは少し惜しい。
そんなある日、カルテットの4人は散歩に出た。
はじめのうちは、4人そろって行動していたが、やがて、まゆりがこんなことを言い出した。
まゆり「あの木陰のベンチで少し一人になりたいのですが…。」
カルテットの残りの3人はまゆりのそのような発言を不思議がった。しかし、
(まゆりさん(ちゃん)も一人になりたい時くらいありますね…。)
と思い、まゆりの単独行動を承諾した。
だが、それが後にまゆりにとっての大ピンチにつながろうとは、この時誰も考えていないのであった。
さて、一人になったまゆりは、木の下のベンチに腰を下ろした。
まゆり「やはり緑は落ち着きますわ…。」
まゆりの心はどんどん穏やかになり、癒されていった。しかし、その癒しの時間をぶち壊すものは静かに、しかし確実にやってきていた。
ムニュッ!
突然ベンチの後ろから何やら怪しい手が伸び、その手がまゆりの胸を揉みまくった。
まゆり「きゃっ!」