光彦「みんな…ごめん…あの日…僕は何も出来なかった…
僕は…主人失格のダメ人間だよ…。」
(そんなことありませんわ!)
まゆりはそう叫びかけた。だが光彦の寝言にはまだ続きがあった。
光彦「でも…これからは…僕がついているから…どんなことがあっても守るから…
安心してよ…みんな…。」
その言葉を聞いたとたん、まゆりの目から涙がぼろぼろこぼれてきた。
(このご主人様は、こんなにもわたくし達を想ってくれている…。わたくし達は世界一の幸せ者です…。)
そして、まゆりは光彦の頬にそっと、しかし、万感の思いを込めてキスをしたのだった…。
翌朝。まゆりが自分の寝場所から起きると、すでに他の三人が起きだし、昨日の夢について話し合っていた。
そのうち、話の方向が少し変わり出した。
みゆう「そう言えば、ご主人様はどんな夢を見てるんだろう?」
あすか「…気になりますね。」
ひとみ「まゆりさんはどう思いますか?」
まゆりは、昨日の出来事を言い出しかけた。しかし、しばらくはこの熱い感情を一人占めしたいと思い、とぼけることにした。
まゆり「さあ…それより、ご主人様を起こしにいきましょうか。」
今日も新しい一日が始まろうとしていた。
おわり
夢の中にも、絶望と希望の人間ドラマがあると感じる私は悪夢を見ることのほうが多いです…。