そしてしばらくして。
公園に向かった光彦とカルテットの四人とD.F.の三人は、まゆりのみが饗介と相対し、光彦とカルテットの残り三人とD.F.の三人が分かれてそれを取り囲むように隠れる、という陣型を取ることとなった。
そして、ついに饗介がやって来た。
饗介「やあまゆりちゃん。」
まゆり「…こんにちは。」
饗介「早速今日の指令なのだが、××××ヤラせてくれないかな?」(××××は自主規制)
まゆり「嫌ですわ!」
饗介「何っ!」
まゆりの強い口調に、饗介は驚きを隠せなかった。
饗介「何故だ!」
まゆり「嫌だから嫌なのですわ!」
饗介「ふーん、じゃああのことを言っていいのかい?」
とその時、
光彦「あのことというのは…。」
光彦が物陰から出てきた。このタイミングはD.F.の3人との打ち合わせによってあらかじめ決めていたものである。
光彦「まゆりがフェロモンでナンパしたことか?だったら好きなだけ言えばいい。」
饗介「え…?」
さらに、カルテットの残りの3人も出てきた。
ひとみ「弱みを握って脅迫するなんて最低ですよ!」
あすか「許し…ません…。」
みゆう「もう逃げられないんだから!」
饗介「うう…それでは、さよなら!」
饗介が慌てて逃げようとした瞬間、
かつみ「逃げようったってそうはいかないわよ!」
ともみ「お前の悪事は全てお見通し!」
あや「おとなしくしなさい!」
D.F.の3人がそれぞれ武器を手に饗介の前に立ちはだかった。
饗介「お、おのれ…。D.F.呼ぶなんて卑怯だぞ…。」
かつみ「あんたにだけは言われたくないわね。」
ともみ「全くもってその通りである。」
あや「それでは逮捕ね。」
かくして饗介は、あっさりD.F.の手に落ちた。
あや「さあ来なさい。」
ともみ「どうしてあげようか?」
かつみ「やっぱ強制労働?」
ともみ「鞭打ちもありですね。」
あや「あるいは白鷺のサキさんに身柄を預けても面白いな。」
饗介「や、やめろお!それだけはやめてくれえええ!」
恐ろしい会話を展開する三人娘は、動揺する饗介を連れて帰って行ったのであった。
光彦「やれやれ、胸がすーっとしたよ。」
ひとみ「やはり罰は与えられるべきですよね。」
みゆう「うん!」
あすか「全く…です…。」
光彦とまゆり以外のカルテットはひたすらに喜んでいた。
だが、肝心のまゆりが一人複雑な表情をしていた。
光彦「どうしたんだい?せっかくハエ男が捕まったというのに。」
まゆり「あの…わたくし思ったのですが…。」
光彦「?」
まゆり「今回の一件は、ご主人様のことを顧みず他の殿方に対して色目を使ってしまったわたくしに
対する罰だったのですね。だからもう少し耐えなくては…。」
光彦「なに言っているんだよ。あれは完全にハエ男が悪いんだから気にしなくていいよ。ただ…。」
まゆり「ただ?」
光彦「まゆりや…みんなの笑顔はできるだけ僕のものにしたいなー、なんて…欲張りかな?」
まゆり「いえ!わたくしはいつでもご主人様のものですわ!」
ひとみ「あたしもです!」
みゆう「あ、ずるいあたしも!」
あすか「わたしも…です…。」
光彦「あ、ありがとう。(少し大胆なことを言ってしまったかな?)」
やや圧倒されるものを感じ、戸惑う光彦であった。
一方…、
饗介「くそー、俺はあきらめないぞ!いつの日か必ずまゆりちゃんを…。」
かつみ「だまりなさい!」
あや「取り調べはまだたっぷりあるからな。」
ともみ「心しておきなさい。」
饗介「おのれ…。(見てろよ、俺を捕まえたことを必ず後悔させてやるからな…。)」
饗介の辞書に「懲りる」という文字はない…。
おわり
キバを剥く饗介!まずかったでしょうか?
それにしても呪詛悪魔ネタは掲示板がよくヒントになります。
ちなみに、本編の中で他の人のオリキャラを出した(ほんの少しですが)のは初めてです。