夢追い虫カルテットシリーズ

VOL.22「33年目の恩返し」

松井氏は肩が触れあうとすぐに謝った。しかし、若者たちは虫の居所が悪かったのか、松井氏に言いがかりをつけてきた。

若者1「おいおっさん、人にぶつかっといて言うことはそれだけか?」
若者2「態度悪いぞおっさん。」
若者3「なめとんのか?」
松井さん「な、何だね君たちは?」

松井氏はたちまち若者たちに囲まれてしまった。

(あ、このままでは松井さんが!)

危機を感じたなのはは、思わず飛び出した。

なのは「そこの君たち、やめなさい!」
若者1「何だお前は?」
若者2「やるってのか?」

この時点で、若者たちのムシャクシャの矛先はなのはに向かった。しかし、さすがに「めいどの世界」で指導教官を務めているだけあって、なのはは慌てない。

なのは「言いがかりをつけるなどというのは、人間として最低ですよ!」
若者3「何だと?」
若者2「生意気な!」
若者1「やっちまおうぜ!」

その言葉を合図に、若者たちはなのはに襲いかかった。
しかし、人数が3倍いるとはいえ、若者たちが相対しているのは神様のはしくれである。若者たちは次第になのはに遊ばれるようになり、ついに、

若者1&若者2&若者3「く、くそっ!覚えていやがれ!」

ほうほうの体で逃げ出す羽目になった。


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