ある日、日高家に電話がかかってきた。
初めに出たのはみゆうであった。
みゆう「はい、日高です。え?赤と白のチェックだけどそれがどうしたの?
…うん、じゃあ…。」
謎めいた会話の後、みゆうは電話を切った。
ひとみ「何ですか今の電話は?」
みゆう「うん、『今穿いてるパンティー何色?』て聞いてきたから…。」
光彦「おいそれイタズラ電話だぞ。そんな質問にまともに答えるなよ。」
みゆう「ごめんなさい…。」
光彦「知らなかったんだから仕方ないよ。これから気をつければいいよ。」
このような会話が展開している時、再び電話がかかってきた。
ひとみ「では今度はあたしが出ます。はい日高です……………。」
ひとみは無言で電話を切った。
まゆり「どうでした?」
ひとみ「ええ、『3サイズ教えてよ?』て言ってきました。」
光彦「何だそれ?」
ひとみ「もしかしたら饗介さんかも…。」
ひとみの言葉が終わらないうちに、三たび電話がかかってきた。
あすか「今度は…わたしが…。はい…日高です……………。」
あすかもまた無言で、そして顔を赤らめながら電話を切った。
みゆう「何だって?」
あすか「あの…『今度スカートめくらせて。』…ですって…。」
そう言ったきりあすかは恥ずかしそうに黙り込んだ。
光彦「おい本当にあいつなんじゃ…。」
すると四度目の電話がかかってきた。
まゆり「それではわたくしが確かめましょう。はい、日高です……………。」
そしてしばらくして、
まゆり「絶対にお断りですわ!」
そう叫ぶと、まゆりは受話器を折れよとばかりに叩き付けた。
光彦「どうしたのさ?」
まゆり「やっぱりあいつでしたわ!あいつぬけぬけと『今度××××ヤラせてよ。』
ですって!全く腹立たしいですわ!」(注:××××は自主規制)
怒り狂うまゆりを見て、光彦はどうにかせねばと思った。
そして、五度目の電話がかかってきた。
光彦「よし、今度は僕が出る!」
そう言って光彦は受話器を取った。
電話の声「おい、今…。」
光彦「おいいいかげんにしろよこの野郎!」
そう光彦が叫ぶと、受話器の向こうから意外な声が聞こえてきた。
教一「おい、どういうつもりだ…。」
その声の主は紛れもなく光彦の兄の教一であった。
教一「せっかく心配して電話してやったのに…何だよその態度は?」
光彦「い、いやそれは…。」
かくして光彦は、釈明に苦労する羽目になったのであった。
一方ここはとある公衆電話。
饗介「あ、あれ?話し中か…。何かトラブルでもあったのかな?」
カンだけは鋭い饗介であった。
おわり
セクハラ。ひたすらセクハラ。