夢追い虫カルテットシリーズ

VOL.11「都会の温泉」

食堂では、お座敷で大皿にのった料理をみんなで食べる形で食事が進んだ。
初めは、平和に食事が進んだ。しかし、途中で、光彦はあることに気づいた。
風呂上がりで暑かったのか、四人とも浴衣の着付けが甘かった。そのせいで、料理を大皿から取る度に浴衣の胸元が緩み、中の胸が見えてしまうのである。
光彦の顔は再び赤くなった。

ひとみ「ご主人様、どうしたのですか?」
まゆり「今日はよく赤くなりますわね。」
光彦「いや、いいんだ…。」

光彦はその理由を言うことができなかった。
それでも食事は終了し、銭湯ツアーは大成功の内に幕を閉じた。

そして帰り道。

光彦「みんな、楽しかったかい?」
ひとみ「はい、とっても。」
光彦「今度は温泉にも行きたいけど…もっとお金を稼がなくちゃ。」
まゆり「わたくし達も働きましょうか?」
光彦「え?」
みゆう「みんなで楽しいことができるならあたしも働きます!」
ひとみ「あたしも喜んで働きます。」
あすか「…わたしも。」

光彦はとてもうれしい気持ちになった。

光彦「みんな、ありがとう。でもみんなに甘える訳にはいかない。それが僕のつとめだから。」

まゆり&あすか&みゆう&ひとみ「ご主人様…。」

カルテットもうれしくなった。そして、光彦のためなら何でもできる、と思ったのであった。

おわり


本当は温泉に行かせたかったのですが…光彦のフトコロが寒くてダメでした。
でも温泉に行ったら混浴でじゃれあうんだろうな…。


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