ケン「誰だ!」
ケンが突然後ろを振り向く。
その後に8人も後ろを向く。
真吾「千里・・・・」
玄関にあの千里眼の姿があったのだ。
千里「・・・・・あたしに内緒でどこに行こうってのよ?」
千里が真吾に声をかける。
その声は怒りと悲しみが重なったようなかすれた声だった。
真吾「・・・・・心配してくれとるんやな」
千里「だ・・・誰があんたの心配なんか!!気になって見に来ただけよ!」
千里はそっぽを向いて叫んだ。
千里「でももういいわ、あんたの顔を見れなくなるって判ってせいせいしたから!」
ケン「てめえ・・・言わせておけば!」
サッ
前に出ようとしたケンを手で制する真吾。
そして真吾は口を開いた・・・・・
真吾「それでもエエよ・・・アリガトな、千里」
そしてそのまま真吾はゲートに入っていった。
8人もためらいながらその後を追っていく・・・・・
千里「・・・・・」
1人残された千里は、その場にしゃがみ込み・・・・・
千里「あんたが・・・もっとイヤミなやつだったら・・・よかったのに・・・・・」
その瞳からは光の粒があふれ出ていた。
そして、よしきとティコが先頭に立ち、9人はゲートを越えていく。
果たしてその先に何が待ち受けているのか?
緊張の糸が、今にも切れそうなほど張り詰めていた・・・・・