真吾「・・・実験?オレらは献血をしているだけや」
ちえこ「・・・え?」
よく見ると真吾だけでは無く、他の学生達も献血をしている。
ちえこ「じゃあ・・・真吾さん・・・大丈夫なのかも〜?」
真吾「ああ、ちょっと水分が不足するだけや、心配すんな」
ちえこ「・・・・よかったかも〜」
ちえこはその場でしゃがみ込む。
看護婦「フフ、お兄さん思いのいい子ね」
周りの看護婦や学生達が大笑いしている。
真吾「あ・・・いや、彼女は大家さんの娘さんなんですよ、ハハハ・・・」
そして真吾の献血は無事終了した。
ちえこ「ご主人様・・・いきなり病院の車に入っていったから、ちえこビックリしちゃったかも〜」
真吾「オレの大学は年に3回ほど献血車が来るんや、オレもずっと血液を提供してきてたんや」
ちえこ「ご主人様・・・・優しいかも〜」
真吾「ハハハ・・・ちえこ、それはそうと・・・何の用で来たんや?」
ちえこ「うん・・・ご主人様、これ・・・リンゴを入れ忘れてたから持ってきたかも〜」
真吾「え?そのためにわざわざここまで?」
ちえこ「はいかも〜」
真吾「そうか・・・アリガトな」
真吾はポンとちえこの頭をなでる。
ちえこ「えへ、うれしいかも〜」
真吾「でも、実はオレも献血委員の学生からお礼にって豚汁もらったんや、2人で仲良く食べよう」
ちえこ「えへへ、おいしそうかも〜」
こうして仲良く豚汁とリンゴを食べた2人は仲良く手をつなぎながら帰る事になった。
「小さな優しさ集まって、大きな力」
カシャッ、カシャッ
その時、ちえこと帰る真吾の後ろでカメラを構える1人の女性がいた。
女性「あの異様な懐きよう・・・大家さんの娘さんとはあまり思えないわ・・・山下真吾には何か秘密があるようね、今後も注意して見ていかないと・・・」
その女性のキラリと光るカメラに真吾もちえこも、全く気付いてはいなかった・・・・・