Happy Angle Paradise!

第8話「再会」

事情を知ったオレ達はりなのお姉さんを部屋に招待した。

真吾「へぇー、ユナさんって言うんですか」
ユナ「はい、いつもりなちゃんがお世話になっています」

ユナさんはまたニコッと微笑んだ。
コトッ

かすみ「粗茶ですが・・・」
ユナ「まあ、ありがとうございます・・・・・・ふぅ」

ユナさんはかすみさんの出したお茶を少し飲み、気持ちのいいため息を1つつく。

ジョニー「どうだい?これから2人きりでお互いを理解しあおうか」

ジョニー、手が早っ!

ユナ「まあ、いやですわっ」

ゴーンッ!
ユナさんは何かでジョニーの額にツッコミを入れた。
金槌だ。

ジョニー「ぐおおおおおお・・・・」

おおー、震えてる震えてる。
ぎゅうっ
ミーコがユナさんに抱きつく。

ミーコ「えへへっ・・・ユナお姉ちゃま、りなお姉ちゃまと同じにおいがするよっ」
ユナ「フフ・・・そう?」

ユナさんはミーコの頭をそっとなでてあげた。

りな「姉さん」

場の和みを壊すかのように、りなが声をかけてきた。

りな「いい加減に用件を話したらどう?」

みんなと違い、りなの表情だけは真剣そのものだった。

ユナ「本当に久しぶりね、りなちゃん」
りな「・・・2年ぶりってトコ?」
ユナ「そうね・・・それくらいでしょうか」

2人が互いの顔を見つめながら、久々の会話を始めた。

りな「ちょっと待って、世間話をしに来ただけだっていうの?」
ユナ「落ち着いてりなちゃん、今話すから・・・」

ユナさんはふうっと息を整え、そして口を開いた。

ユナ「私と一緒に、そろそろ天界に戻らない?」
一同「ええーっ!?」

みんな驚きの色を隠せず、声を上げた。

ユナ「実はね、私は今、ある特殊部隊に所属してるんです。だから戦闘経験が豊富で、七曜の
    金の力を持つりなちゃんなら適していると思って誘ってみたんだけど・・・」
真吾「・・・どうするんや、りな?」

オレはりなに聞いてみた。

りな「な、何言ってんのよ!ダメに決まってんじゃん!」
ユナ「真吾さんを守ることなら、別に悪くないと思うんだけど・・・」
りな「そういう問題じゃないの!とにかくダメったらダメ!!」

りなは断固拒否し続ける。

ユナ「・・・ふぅ、ならしょうがないですね」

ユナさんはため息を1つついた。

りな「そうそう、わかればいいのよ」
真吾「りな、何もそこまで言わんでも・・・」
りな「ご主人様は黙ってて!」
真吾「・・・はい」

りな・・・コワっ。

ユナ「あの・・・申し訳ありませんが、もう遅くなったので今夜はここに泊めて頂けますか?」
りな「へっ?」

目が点になるりな。

りな「ね、姉さん・・・アタシの話聞いてた?」
ユナ「聞いてましたよ、でも今はこのまま帰る事も出来ませんから」
りな「だからってなんでここに泊まるワケ!?」

りながユナさんを問い詰める。

ユナ「ううっ・・・ひどい・・・りなちゃんはかわいいお姉ちゃんを路頭に迷わせる気なんですね」

あーあ、泣いちゃった。

ジョニー「りな、言い過ぎだぜ」
ちえこ「ひどいかも?」
りな「ぐっ・・・」

周りの視線に硬直するりな。

りな「わ、わかったわよ!そんなに言うんだったら泊まってけば!」

ピシャン!
りなは怒って隣の部屋に行ってしまった。

ユナ「・・・ありがとう、りなちゃん」

ユナさんはそうつぶやいた。


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