Happy Angle Paradise!

OtogiWars 第九幕「ライダー達の挽歌」

守護天使達「・・・・・」

誰も言葉を出そうとしない。
いや、正確には出せない・・・出すことが出来ない。
目の前の光景に、守護天使達が・・・・
そして、メガミとメシアでさえ言葉を失っていた。
ケツアールの前に立つ、七色の光を纏ったもう1人の仮面ライダー。

仮面の男「汝らは我をこう呼ぶ・・・即ち、七星王・仮面ライダーエレメンツ!」
ケツアール「ヒイイイイイイーッ!」

ケツアールの悲鳴が響き渡った。

 

 

オトギ大戦-Otogi Wars- 第九幕
『ライダー達の挽歌』

 

ザッ・・・
エレメンツがG3の前に立つ。

エレメンツ「無様だな・・・と言いたいとこだが」

エレメンツはうつむいていた顔を上げ、言葉を発した。

エレメンツ「もうその辺にしときましょうよ、G3さん」
守護天使達「へ?」

突然の口調の変化に、全員の目が点になる。

G3「ケッ・・・」

ボン!!

G3が力を集中させると、頭部を取り囲んでいた羽根が全て消滅した。

G3「やれやれ、時間稼ぎも楽じゃねーなー」
エレメンツ「どうだか・・・・」

だるそうに立ち上がるG3を冷静に流すエレメンツ。

エレメンツ「G3さん、いけますか?」
G3「あー、もうダメじゃ」
エレメンツ「・・・ハァ?」

G3の突然の言葉に目が点になるエレメンツ。

G3「ここまで引っ張ってやったんだ、テメェが責任取れ!」
エレメンツ「そーは言われても・・・・」

ピッ
エレメンツは七星玉のオレンジ色の宝玉を押した。

パアアッ・・・

G3「!!」

途端にG3の顔色が変わった。
エレメンツの後ろにミーコの幻影が現れたのである。

ミーコ「青色のお兄ちゃまぁ・・・」

ミーコが涙目でそっと口を開く。
G3「よっしゃあ!!俺とエレメンツの力で今度こそあいつをローストチキンにしてやる
   ぜぇ!!」

G3は意気揚々と声を上げる。

Rynex「何て単純な・・・」
ガドル「ま、いいけどよ・・・」

2人は呆れながらG3を見ていた。

ケツアール「バ、バカナ・・・間違ッテイルゾ!七曜ノ力トハ、タダオ前ノ力ヲ引キ出ス
       ダケノ力ノハズ・・・ナゼオ前ガココニイルンダ!?」

その時、ケツアールがようやく口を開く。
その口調は、明らかに困惑しているのが手に取るようにわかった。

エレメンツ「絆こそ我が力、我が力こそ宇宙の星々の意思、汚れ無き純粋な七つの
       想いこそ・・・我が魂」
メガミ「!」

エレメンツの言葉で、メガミはある伝説を思い出した。

メガミ「七つの惑星を統べる者、邪念の鬼に肉体を蝕まれし時、七つに断ちし魂、
     新たなる戦士を待つ・・・・」
メシア「!・・・つまり七曜の力とは、七星王そのもの!?」

メシアも真の七曜の力を知り、驚愕する。

ケツアール「フフフフフフフ・・・・」

突然笑い出すケツアール。

ケツアール「ケケケケケ!ケーッケッケッケッ!・・・・フッ!マサカソンナ事ニナッテル
       トハ思ワナカッタ!今、マサニ全テノ願イガ成就シヨウトイウ時ニ・・・コン
       ナドンデン返シガ待ッテイヨウトハ!」

バアッ!
羽を広げるケツアール。

ケツアール「我ノ・・・我ノ計画ガコンナ事デ潰エルトハ!全テヲ計算シ、趣向ヲ凝ラシタ我ガ計画ガ!大元ノ所デヒックリ返ルトハナァ!」

ボオウッ!
黒い霧がケツアールを包む。
その闇の幻影の中には、膝を抱えて座り込むE3の姿が・・・

フリード「その大元の所で・・・くっ、畜生!!」

その様子は、まるですすり泣く子供の様に切ない姿だった・・・

セティ「もうこんな世界なんて、1秒もいたくない・・・滅びたい・・・滅びたいよぉ・・・」
ジョニー「・・・滅び?滅びこそ俺達呪詛悪魔の究極の望み・・・俺達はそう生み出さ
      れた・・・」

ジョニーが顔を上げる。

ジョニー「そうだ、そうなんだ・・・俺達はそう生み出された・・・」

やがて幻影が消滅する。

ケツアール「オ前達ノ様ナ人間ニ、ソウ生ミ出サレタンダカラナァ!!」

ケツアールが巨大な咆哮と共に叫ぶ。

ケツアール「ダガ、ソノ滅ビトハ、全テノ者ト共ニ、コノ地球ト共ニ滅ビル事ダ!」

ケツアールの言葉を、エレメンツとG3は黙って聞いている。

ケツアール「アーッヒャッヒャッヒャァ!ワカッテルンダヨ、七星王!オ前ニソノ男ノ器
        ハ小サスギル!狭スギル!ダカラ、我ガソノ男ノ肉体ヲ砕キ、ソノ力ヲ、
        オ前ノ力ヲ解キ放ッテヤルヨ!」

キイイイイイイイイイインッ!!
ケツアールの体が輝きだす!

メシア「自爆する気か!?」
メガミ「結界を!」

メシアとメガミが守護天使達に結界を張る。

ケツアール「サア地球ヨ!我ト共ニ滅ブガイイーーーーーーーーーーーーッ!」

カアッ!!
ケツアールが力を解き放った!

・・・・・・・・・・


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