千里「・・・・・」
未だ真吾の下宿所で真吾達の帰りを待つ千里。
明かりは点けられず、部屋は薄い暗闇に覆われている。
千里「・・・・・・・?」
1つの箱が千里の視線に入り、彼女はその箱のフタを開けた。
ぴんぴろりん ぴんぴろりん ぴんぽんぴろりん♪
千里が手に取っていたのは、あのオルゴールだった。
フタの内側には真吾達6人の写真・・・・
千里「・・・・・」
千里はしばらく無言でそれを眺めていた。
刹那!
ぴんぴろりん ぴんぴろ・・・・・ピシッ!!
千里「あ・・・・」
音がいきなり止まり、写真入れのガラスに亀裂が入った。
千里「ま、まさか・・・・」
イヤな予感を感じた千里は、思わずその箱を抱きしめていた。
オトギ大戦-OtogiWars- 第五幕
『飛べないマスター』
しつじの世界。
その下では戦いを続ける者達、最上神殿では傷つき退却した者達がいる。
メシア「七曜の勇者達はうまくやっているのか?」
メシアがメガミに尋ねる。
メガミ「こんな事を考えたくは無いのですが・・・山下真吾は戦いの経験が殆ど無い
ゆえ、いまだに自分が役に立てるのか自信がもてないようです」
メシア「何っ!?では真吾は・・・・」
メガミの一言にメシアは取り乱す。
メガミ「使いこなせていないでしょうね・・・自分の力を」
メガミはうつむいて答える。
メシア「メガミ、私にはわからん・・・やはりあのような者に頼むのがそもそもの
間違いではないのか!?」
メシアがメガミに一喝を入れる。
メガミ「私は・・・信じていますから」
メシア「・・・・ちっ!」
メシアは唇をかみ締め、めいどの世界の最上神殿を睨みつけた。