フリードが右手に力を込める。
ザバーン!
突然床から数本の水柱が上がり、その中から数体のサハギン(半魚人)が現れた!
ケン「海の使い魔かよ!」
フリード「野郎ども、軽くひねってやりな!」
サハギン「キシェーッ!」
プシューッ!
フリードの叫びと同時に、サハギン達は一斉に口から水を勢いよく発射した!
真吾「う、うわあああっ!」
真吾はその場に立ち尽くし、足が動かない!
かすみ「ご主人様!!」
ザッ!
真吾の前にましろが現れた。
真吾「ましろ!?」
ましろ「私が・・・守ります!」
キイイイイン!
その時、ましろの体が青く輝いた!
セティ「あの力は・・・・」
バッ!
ましろが両手を前に突き出す。
バシュウッ!!
それと同時にサハギン達の水鉄砲は四方八方に分散していった。
ミーコ「ど、どうなってるのっ?」
りな「あっ!ま、ましろの手に・・・・」
りながましろを指差す。
そのましろの突き出した両手の前には、一点の曇り無く輝く1つの大きな鏡があったのだ。
ましろ「こ、これは・・・・」
ジョニー「水の心具、『水鏡の盾』か・・・・」
ジョニーはニヤリと笑う。
フリード「チッ!まずはその女から仕留めろ!」
サハギン「キシェーッ!」
サハギン達が一斉にましろに飛びかかる!
ケン「させるかよ、バーカ!」
ケンは目を閉じ、すっと手を開く。
キイイイイン! ボォウッ!
ケンの体が赤く輝くと同時に手に炎が上がり、そこから数本の赤い羽根の矢が現れた。
セティ「あれは・・・『フェニックスダーツ』!?」
ケン「・・・・ふんっ!!」
ケンが数本のダーツを投げる。
カカカカカッ!
ドッゴォォォォォォォォォン!!
ダーツがサハギンに突き刺さった瞬間爆発が上がり、サハギン達は黒焦げになった。
ケン「おおっ!コイツはすげぇぜ!」
ケンが驚きの声を上げる。
フリード「ちっ・・・・くしょう・・・・畜生畜生畜生畜生!ちくしょーーーーーーーうっ!!」
ギィィィィィン!
怒ったフリードは、先ほどより数倍の数のサハギンを呼び出した!
フリード「一気に押しつぶせぇ!」
サハギン達が真吾達に向かっていく!
ババッ!
またも、真吾の前に2人現れる。
りな「ましろとケンばっかいいカッコはさせないよ!次はアタシ達だよ、ちえこ!」
ちえこ「ええ〜!?」
スカートから取り出したナギナタを振り回すりなに、いきなり前に出されて慌てふためくちえこ。
ベタベタベタベタベタッ!
サハギンがりなとちえこに襲いかかる!
真吾「りな!ちえこ!」
ミーコ「お姉ちゃまっ!!」
フリード「へっ、たわいもねぇ・・・・」
だがその時!
キイイイイン!
サハギンの山から黄色の光と緑色の光が溢れ出てきたのだ!
バアアアアアアンッ!!
その瞬間、2人にへばりついたサハギン達は1匹残らず吹き飛ばされた。
フリード「な、何だと!?」
驚きを隠せないフリード。
かすみ「ちえこちゃん!りなさん!」
ちえこ・りな「・・・・・・」
立ったまま動かないりなとぺたんと座り込んでいるちえこ。
そして、りなの手には白く輝く1本の槍、ちえこの手には光り輝く1つの爪が握られている。
フリード「バ、バカな!あんなヤツらが・・・・『白虎の牙』と『青竜の爪』を使えるだとぉ!?」
セティ「どうやら今回は前のヤツらとは違うみたいね」
動揺するフリードに対し、冷静に受け流すセティ。
真吾「ちえこ、りな・・・・大丈夫なんか?」
真吾は2人に声をかける。
ちえこ「だ、大丈夫かも〜!ちえこ、何かあの人達と戦える自信がわいてきたかも〜!」
りな「槍もナギナタも同じ!アタシにまかせてよ、ご主人様!」
ケン「よっしゃあ!その意気だぜ!」
ケンとましろも心具を解放し、身構える。
フリード「こ、このヤロー!」
フリードは右腕をバッと上に上げる!
ジョニー「待ちな!」
ジョニーは声を上げ、フリードを止める。
ジョニー「使い魔を使い続けてもエネルギーの浪費だ、ここは一発とっておきを出そうじゃないか」
フリード「おお、アレを出す気なのかい?アニキ」
ニヤッと笑うフリード。
セティ「それはいくらなんでもかわいそうじゃない?」
セティも不敵な笑みを浮かべる。
ジョニー「いいんだよ、こいつらならアイツと戦える資格がある」
ジョニーは右手をすっと目の前に広げる。