燃えさかる店内では、子供は既に失神、らんもまた意識が朦朧としていた。
らん「ああ...頭がぼうっとする..やっぱり1人になっちゃいけなかったのかな...」
子供の方をチラッと見るらん。
らん「ごめんね、坊や...助けてあげられなくて...」
炎は容赦なく迫ってきていた。
らん「ご、ご主人...様......」
そこでらんの意識は途絶えた。
店の外では、つばさとくるみの2人が力なくうなだれている。
つばさ「ボクのせいだ...ボクがらんを引き止めていれば、こんな事には...
らん、ごめん...ごめんよおおおおおおおおっ!!!!!!」
くるみ「つばさちゃんのせいじゃないの! くるみの...くるみのせいなのおおおお
おおおおっ!!!!! うわああああああああああん!!!!!!」
号泣する2人。この時、遠くの方でバイクのエンジン音が響いていた事など気づくはずもなかった。
G3‐XX「ワハハハハ!!!ジーク G3!!!もう、最高だね...って、何じゃ
ありゃ!?」
パトロール中だったG3は、燃えさかるスーパーの近くにきていた。
G3‐XX「でっけーキャンプファイアーだのう...つーか思いっきり火事じゃん!!!」
そこで、マスクに仕込まれているサーチスコープで店の中をスキャンしてみる。
G3‐XX「うげっ、生命反応かよ!しかも2つ!となりゃ、やる事は1つしかねえよな、
をい。」
そのまま現場にやってきたG3は店の前に停めたグランチェイサーから降り、始動キーを兼ねた右ハンドル(グランアクセラー)を引き抜いて左足に装着した。
グランアクセラーは、多少伸縮して特殊警棒として使えるのだ。とりあえず持っていくことにする。
その様子がつばさとくるみの目に留まった。
つばさ「あ、あれってまさか...?」
くるみ「例の青い人...?」
G3‐XX「GS‐03、アクティブ!」
グランチェイサーのウェポンコンテナから、チェーンソーのような超振動ソードGS‐03を取り出し、右腕にはめ込んだ。
この状況で銃火器を使うと爆発を起こす危険性があると判断したため、進路をつくるためにこのGS‐03を持っていくことにしたのだ。
G3‐XX「さあて、準備完了だな。警察だ!麻薬密売の現行犯で逮捕じゃああああっ! !!!!!」
ドドドドドドドド!!!!!!
わけのわからん事をほざきながら、炎に包まれた店内へ正面から突入していった。
G3‐XX「いっぺん言ってみたかったんだよね、このセリフ。そんじゃ、ノロマどもを回収しに行きますか。」
激しい炎が燃えさかる店内。しかし、G3は全く平気な様子で生存者の捜索を続けていた。
G3‐XX「うわ、まるで蒸し風呂だな、をい。それに、落ちてくる破片がウザい、マジで」
ぼやきながらもGS‐03で障害物を排除しつつ突き進んでいく。やがて、倒れている2人を見つけた。
G3‐XX「はい、ターゲット補足...って、ちょっと待てやコラ。
こいつたしか、るるの所にいた赤毛女じゃねえかよ!」
左腕で2人を抱え上げ、GS‐03で突破口を切り開いて外に脱出した。