Legend of Quel

第一部(P.E.T.S.12人編) 第4話

ここは、G3とRynexが住処にしている特殊機動装甲車Gストライカーの中。
Gストライカー。「仮面ライダーアギト」に登場するGトレーラーを大幅に強化・改良したもの。
機銃、砲門、ミサイルを装備し、グランチェイサーを格納する。最高時速280キロ。
運転するのは、G3の使い魔であるヤドカリ怪人メ・ギャリド・ギ(復讐鬼とは違う)。

Rynex「G3様、そのカメレオン怪人はおそらく復讐鬼です。復讐鬼と呪詛悪魔の最大
    の違いは、復讐鬼には戦闘形態に変化する能力があるという事です。いわゆ
     る怪人体ですね。」
G3‐XX「ほほう。奴等は変身できるってわけか。俺が変身したらどうなっちゃうんだ
      ろ 。」
Rynex「や、やめて下さいよ!G3様、いいえ、クゥエルが怪人体になったら宇宙の
     最期です!!! 大体、人間体の時でさえ無茶苦茶な力が出るんですから!」
G3‐XX「だよなあ。だから辛いんだよ。ああ...一度でいいから『変身!!!』って
      言ってみたいもんだぜ。」
Rynex「ほんと好きですよね、仮面ライダーが...」

この時のG3は、戦闘生物の力を完全に自分のものにしたと思っていた。
だが、本当にそうなのかどうか、それを知るのは今からずっと後の話である...

 

 

一方、守護天使達の家ではたまみとみかが遭遇した青いヤツの事が話題にのぼっていた。

みか「ほんとなんだってば!その青いヤツが変なカメレオンみたいなのをやっつけて
    たのよ! たしか...そう!鬼畜の仮面なんとかって言ってた!」
あゆみ「みかさん、夢でも見ていたんじゃありませんか?それとも、ご主人様と一緒
     じゃなかったからってそんな話をでっち上げて気を引こうというおつもりかし
     ら?」
みか「そんなんじゃないわよ!」
もも「何か、恐いですね...みかお姉ちゃん、無事でよかった...」
たまみ「たまみも見たよ、その青いヤツ。この間も言ったけど、たまみをナンパして
     きたのよ! あれはきっとロリコンね。ももちゃん達も気をつけたほうがいい
     ですよ。」
あかね「その青いヤツ、街中で銃を撃ってたんだろ?目的はわからないけど、
     きっと、命を命とも思わない、ろくでもない奴に決まってるよ。」

あかねの中にある『銃イコール凶器』の方程式はかなり根強かった。
それだけに、ここにいる誰よりも不安と恐怖を感じていたに違いあるまい。

るる「ねえねえ、たまみ姉たん。なんぱってな〜に〜?」
なな「ろりこんって何なの、たまみ姉ちゃん?」
たまみ「うっ、そ、それは...こ、子供は知らなくていい事です!」

うっかりチビッコの前で「ナンパ」「ロリコン」などと言ってしまった事を後悔するたまみ。
もっとも、そういうたまみ自身も年齢的にはまだ子供なのだが。
未知の存在に対する不安に満ちた雰囲気を、どうやらるるとなながぶち壊しにしてしまったようだ。

ご主人様「とにかく、なるべく外出は控えて、出かける時は必ず複数で行く事にしよう。
      僕も、バイトが休みの時はなるべくついていくようにするつもりだ。」
るる「えっ、それじゃあご主人たまといっぱいいっちょにいられるぉ〜?わ〜い!」
なな「それじゃあ、ななともっといっぱいお散歩行けるんだね!あはははっ!」
もも「い、いえ、だから、外出は控えるって...」

 

 

ある日、買い出しに出かけていたらん、つばさ、くるみ。

らん「最近、物騒になっているみたいですけど、大丈夫でしょうか。こんな時、ご主人様
    がいてくれたら...」
つばさ「例の青い人の事?うん、たしかに不安だけど、みかさんも無事だったんだし、
     きっと大丈夫だよ。大丈夫だと...思う...」
くるみ「らんちゃんって、心配性なの〜。それよりぃ、今日のごはんが楽しみなの〜♪
     今日のおかずはな〜にかな〜♪」
つばさ「くるみはのん気でいいよね...」

そんな3人を物陰からじっと見る人影があった事など、彼女達は知る由もなかった。
見るというより睨むといった方が正確かもしれない。それも、大いなる憎悪を込めて。

???「見つけた...人間に加担する守護天使どもめ...いまいましい!
     特にあの赤毛女、同じ魚類として許せん!もちろん他の奴らも殺意の対象
     だが、あいつだけは絶ッッッッッッッ対に......ブッ殺す!!!
     何が何でもブッ殺してやる!!!!!」 


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