「ぁ……ぁ……ぁぁ……」
声を上げようとしたら……かすれていた……。後ろを振り向く事が、できな……。
「んあっ!!」
物凄い力で肩を掴まれ、強引に振り向かされる。
「……遅かったな」
親父の険しく、恐ろしい形相が目の前にあった。土気色の顔は暗い廊下で見えず、目だけが光っていた。
「来い……」
「待って! 待ってよ! シャワー浴びてから……」
抵抗も空しく、万力の様な力で両肩を鷲づかみにされる。
「痛…ぁい……」
そのまま親父に引きずられて、あたしは部屋の中へと引き込まれた。
あたしは、これから行われる事に、耐えなければならない……。