ティコ「ホントにいいんですか?」
私「もう乗っちゃったでしょ」
すでにジェットコースターの座席に私達は座っている。ティコとロックが私とはさむようにして乗る事になった。
並んでいる途中で、この線より背の低い人は乗るな、気分の悪い人は乗るな、病気、疾患のある人は乗るな、妊婦は乗るな、等々ボートに載る時にはとうてい書かれていない警告を見て若干の不安を覚えたが、いまさら引き返すのもしゃくである。
ロック「いや~、『ばんじ~』と同じくらいスリルあるといいんだけどよぉ」
………
いよいよ機体が上り坂を登り始めた。機体が揺れ、不安げな軋み音を出す。
私「うわ~、なんかドキドキしてきたよ」
ロック「……最初はつまんないな」
ティコ「これからが凄いんですよ」
おのおの、初めてのジェットコースター体験である。
……
機体はもうじき上り坂の頂点にさしかかろうとしている。
……
ふと、下の景色を見てみる……でもこれがいけなかった。
私「あ……」
高いよ……。
ロック「美月?」
ロックが私の顔を覗き込む。
私「う……あ……あれ?」
これって……
ティコ「大丈夫ですか?」
ティコとロックが二人して私の様子を窺う。
私「ねぇティコ。これ、何キロぐらいでるのかな?車とどっちが速い?」
ティコ「私に聞かれても……多分……」
私「……」
ティコ「車より速いですよ」
……
地獄が始まった。
ズゴォオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!
私「キャアアアアーーーーーーーー!!!!!????」
ティコ「ごっご主人様ぁ!?」
ロック「美月、楽しい?」
ティコ「これが楽しんでるように見えますかっ!?」
……ティコ……もう一つ質問……。
これ……。
いつまで続くの……?