ちょうどそのころ、千田のバイト先の妃皇子の家。
雑貨屋「Evil Cat」
千田「う〜ん・・・いつも思うことだが、
もっと可愛らしい名前のほうがいいと思うんだけどなぁ。
でもバイトのぶんざいで意見できないしなぁ・・・」
妃皇子「ありがとうございましたぁ。ふぅ・・・・」
千田「お疲れ様です、妃皇子さん。」
妃皇子「えぇ、思ったより繁盛してるんで驚いてるくらいです。」
千田「可愛い小物がたくさんですから、僕も買いに来たくなりますよ。」
妃皇子「千田さんが来て下さって本当に大助かりです。」
千田「そんな・・・僕のほうこそお礼が言いたいですよ。
無職になった僕をひろっていただいたんですから。」
妃皇子「それじゃ、おあいこってことで・・・・」
優しく微笑む妃皇子。
その笑顔に魅了され、しばしみとれる千田。
妃皇子「あの・・・何か?」
千田「ヘッ?あ、いやっ、何でも・・ないです。」
慌てて目線をそらす。
妃皇子「そろそろお店閉めようかしら。」
千田「あっ、はい、そんじゃ看板片付けてきます。」
表に出て看板を片付けて店に入り、棚にカバーをかける。
妃皇子「ありがとうございました。
あのぉ、よかったらこの後お茶でもいかがですか?」
背後からの妃皇子の誘いを背中を向けた状態で聞く千田。
千田「あ、すいません、この後ちょっと予定がありまして・・・」
妃皇子「いいじゃないですか、スコシクライ・・・・」
千田「いえ、実は今日きよちゃんの・・・・」
振り返った瞬間、千田は凍りつき妃皇子から目が離せなくなった。