きよく!ただしく!!

呪詛悪魔編 第六話「涙と笑いの誕生日」

ちょうどそのころ、千田のバイト先の妃皇子の家。
雑貨屋「Evil Cat」

千田「う〜ん・・・いつも思うことだが、
   もっと可愛らしい名前のほうがいいと思うんだけどなぁ。
   でもバイトのぶんざいで意見できないしなぁ・・・」
妃皇子「ありがとうございましたぁ。ふぅ・・・・」
千田「お疲れ様です、妃皇子さん。」
妃皇子「えぇ、思ったより繁盛してるんで驚いてるくらいです。」
千田「可愛い小物がたくさんですから、僕も買いに来たくなりますよ。」
妃皇子「千田さんが来て下さって本当に大助かりです。」
千田「そんな・・・僕のほうこそお礼が言いたいですよ。
   無職になった僕をひろっていただいたんですから。」
妃皇子「それじゃ、おあいこってことで・・・・」

優しく微笑む妃皇子。
その笑顔に魅了され、しばしみとれる千田。

妃皇子「あの・・・何か?」
千田「ヘッ?あ、いやっ、何でも・・ないです。」

慌てて目線をそらす。

妃皇子「そろそろお店閉めようかしら。」
千田「あっ、はい、そんじゃ看板片付けてきます。」

表に出て看板を片付けて店に入り、棚にカバーをかける。

妃皇子「ありがとうございました。
    あのぉ、よかったらこの後お茶でもいかがですか?」

背後からの妃皇子の誘いを背中を向けた状態で聞く千田。

千田「あ、すいません、この後ちょっと予定がありまして・・・」
妃皇子「いいじゃないですか、スコシクライ・・・・」
千田「いえ、実は今日きよちゃんの・・・・」

振り返った瞬間、千田は凍りつき妃皇子から目が離せなくなった。


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