千田「あ・・・ごめんなさい。」
妃皇子「千田さん・・いえ、私の不注意ですから・・・」
一緒に荷物を拾い、通りを並んで歩く。
歩きながら千田は今日の出来事を妃皇子に話した。
妃皇子「・・・それは大変でしたね。」
千田「まいっちゃいましたよ。それでまた新しいところ探さないと・・・」
妃皇子「よかったら、私の店で働きませんか?」
千田「へ?」
突然の展開にビックリする千田。
妃皇子「今度自宅の一階を改築して雑貨屋をすることにしたんです。
初めてのことで上手くいくかわからないし、
あまり稼ぎにはならないかもしれませんが・・・・」
千田「いえ!ぜひお願いします!!」
妃皇子「それじゃ、これからのことをお話したいのでうちに来て下さい。」
千田「よろしくお願いします、猫島さん!!」
妃皇子「妃皇子でいいですよ。」
千田「はい、妃皇子さん!!」
こうして、急ではあるが千田の新しいバイト先が決まった。
妃皇子の家に着いた。
1階がお店で、2階が自宅というつくりになっている。
妃皇子「元樹はまだ帰ってないのね。
それじゃ千田さん、このダンボールの中のものを
棚に並べていってください。」
千田「はい!!」
もくもくと棚に商品を置いていく千田。
妃皇子は奥で何か作業をしている。
そこに元樹が帰ってきた。
元樹「ただいまぁ〜、あれっ?千田お兄ちゃんじゃん!!
どうして千田お兄ちゃんがここにいるの?」
千田「今日からここで働くことにしたんだ。よろしくね、元樹君。」
元樹「そうなんだぁ。じゃさ、今度きよちゃんと一緒においでよ。
僕、またきよちゃんと一緒に遊びたいって思ってたんだ。」
千田「きっときよちゃんも喜ぶよ。あ、お母さんは奥にいるよ。」
元樹「ありがとう!」
奥に入る元樹。