すがすがしく晴れ渡った空の広がる大坂の町のとある商店街。
毎日活気が溢れ多くの人が行き交っている。
そんな中をこの世の終わりのような顔をして歩く一人の男。
この話の主人公、千田善行である。
千田「ハァ・・またやっちゃったよ・・・」
この男がこんな顔をしているときの理由は一つしかない。
バイトをクビになったのだ。
千田「いつものことながら・・・このショックには慣れないなぁ・・・・」
この男は根っからのおっちょこちょいであるため
バイトをクビになるのはよくあることである。
大坂の町に来て以来、今まで計10数回も経験している。
しかし今回は今までとはちょっとクビの理由が異なる。
今までは自分のミスによるものだったが
今回は何者かによる不審火の責任をとらされてである。
詳しく説明すると、千田が店にいたとき
裏に捨ててあったゴミに何者かが放火したのだ。
幸い発見が早くすぐに鎮火したが
監督不行き届きを理由に千田はクビになった、というわけである。
千田「一体誰があんないたずらしたんだろう・・・・
とんだとばっちりだよ。
さぁ〜て、また明日から新しいバイト探すか。」
このあっけらかんとした性格のおかげで千田はかなり救われている。
そろそろ家に帰ろうかと思ったその時、
妃皇子「よ〜いしょ、よ〜いしょ・・・・」
大きな荷物を運ぶ妃皇子と遭遇した。
千田「あ、猫島さぁ〜ん。」
妃皇子「きゃっ!!」
いきなり呼ばれ、荷物を落としてしまった。