運動会も終わり、3人は家路についた。
運動場を出たところで、元樹とそのお母さんに会い
一緒に帰ることとなった。
手をつなぎ前を一緒に歩いているきよと元樹を見ながら
3人は話をしている。
千田「猫島妃皇子(ねこじまひみこ)さんっておっしゃるんですか。」
恵「猫島・・・あまり聞かない名前ね。」
妃皇子「先日引っ越してきたばかりで・・・
この町内にはまだ慣れてないんです。
ですから運動会に参加して、親交を深めようと。」
千田「なるほど・・・ところで元樹君のお父さんはお仕事ですか?」
妃皇子「いえ・・・主人は実は・・・去年の飛行機事故で・・」
急に妃皇子の顔が曇る。
千田「あ・・・・すいません。」
妃皇子「いえ、もういいんです。済んだことですから・・・」
千田「あの、僕らでよかったらなんでも言ってください。
元樹君もきよちゃんと仲良くなったことですし・・・・」
恵「そうですよ。こうやって出逢ったのも何かの縁ですし・・・」
妃皇子「ありがとうございます。」
十字路に差し掛かる。
妃皇子「では、ここで・・・」
丁寧にお辞儀をする妃皇子。
千田「そうですか。では・・・」
きよ「元樹君、また遊ぼうねぇ〜。」
元樹「うん、まったねぇ〜〜。」
見えなくなるまで手を振る元樹。
新たなる友達ができ、とても嬉しそうなきよとともに
3人は家へと帰っていった。