フェレットのかすみ - 出会いと別れの物語

19年前のこと・・・
ご主人様はいつもの様にあの野原へ遊びに出て行きました。
 
夏草の茂る緑の野原・・・
でもご主人様は、その野原に訪れるたび、ケンを失った事を思い出し、悲しみにくれていました。
その時です、ご主人様の後ろで女性の声が聞こえたのです。
ご主人様が後ろを振り向くと、背が高くて、髪の短いメガネのお姉さんが立っていました。
 
「ボク・・・よくここで一人で遊んでるけど・・・友達はいないの?」
お姉さんが優しく声をかけます。
ご主人様はケンを失った事の悲しみに、つい首を縦に振っていました。
お姉さんはニッコリ微笑み、口を開きます。
 
「じゃあ、これからはお姉さんがお友達になってあげるわね」
お姉さんはご主人様の頭をポンとなでてくれました。
ご主人様はお姉さんの暖かさに思わず笑顔を浮かべました。
お姉さんの家でココアをご馳走してもらう事になったご主人様は、突然ソファーの上からお姉さんに近づいてきた動物に驚きます。
それは一匹のフェレットでした。
 
「このコはかすみっていうの、仲良くしてあげてね」
ご主人様はフェレットに笑顔を返します。
そしてご主人様は、帰り際にお姉さんとある約束をしました。
「また一緒に遊ぼうね!」と・・・・・
お姉さんはニッコリ笑ってその想いに答えたのでした。
 
 
 
ご主人様とお姉さんが友達になってから数週間が立ちました。
ご主人様はヒマがあればよくお姉さんの家を訪れ、かすみの遊び相手になっていました。
 
そんなある日、お姉さんがご主人様に「実家に帰らなければならなくなったから、あなたにかすみのお世話をしてほしい」とお願いをしてきました。
ご主人様はお姉さんの為に、帰ってくるまでの一週間、かすみの世話をする事を承諾しました。
お姉さんから飼い方のメモをもらったご主人様は、大切にかすみの面倒を見続けました。


P.E.T.S & Shippo Index - オリジナルキャラ創作