きよとの暮らしにも慣れてきた。あの女の子からも時々手紙を貰うので、
返事を書いたりもした。こんな日々がずっと続くのを心から願っていた。
そんなある日・・・
「きよ、ただいま」
いつものようにバイトから帰ってくると、いつもの「オカエリ、オカエリ」の声が
聞こえなかった。
「きよ?」
部屋に入ると殻の鳥かごがあり、入り口が開きっぱなしになっていた。
しまった、と思った。今朝あわただしくしていた為にえさを入れた際にちゃんと
閉めてなかったのだ。でも窓は全部閉めていったので外にでてはいないはずだ。
僕は部屋中くまなく探した。そして窓のそばの床の上に転がっていたきよを見つけた。
「きよ!!」