夢追い虫カルテットシリーズ

VOL.33「Dr.ヒロシの驚異の大発明 ~外用~」

実は、あまり知られてはいないが、呪詛悪魔「ハエの饗介」には大の親友がいた。
その親友「ハエの洋」は、とある場末の雑居ビルに本拠地を構えていた。

饗介(トントントン)(←ノックしています)
洋「80%。」
饗介「97。」
洋「100%。」
饗介「545。」
洋「ますだおかだ。」
饗介「グレートチキンパワーズ。」
洋「よし入れ。」

という感じで合言葉を使って雑居ビルの一室に入ると、そこは研究所と住居が一体となったような何とも雑然とした場所であった。
実は、この雑居ビルの部屋は饗介が精神操作術でビルのオーナーをだまし、光熱費などの雑費を含めて全額タダ、という契約を結ばせて洋に渡したものであった。
そのような事情もあって、洋は饗介に発明のおこぼれを分けることを堅く約束していた。そして、この日ついに大物発明が完成したわけである。

饗介「でさ、すごいのができたんだって?」
洋「おう。これを使えば…むふふ…。」
饗介「そんなにむふふなのか?おい早く見せろよ!」
洋「まあ慌てるな…ほれ。」

洋が取り出したのは、ビンに入った何やら怪しい粒であった。

饗介「これは何だい?」
洋「これか?これはな、名付けて『瞬間式触手の種』!」
饗介「触手?」

エロチックな響きに、饗介の目が輝いた。

饗介「触手って、よく18禁CGとかに描いてあるあれかい?」
洋「もちろん。」
饗介「で、どうなるんだよ。」
洋「この種をまくとね、すぐに触手が生えてきて一番近くの人に絡みつくんだよね。」
饗介「ふんふん、それで?」
洋「それからその人の着ている服を破って裸にするんだ。裸にしてからはその人をひたすらにいじく
  り回して××××××××…。」(××は自主規制)
饗介「おお…。」
洋「ちなみにひとつの種を植えると一時間半有効だ。」
饗介「すげーな、おい!」
洋「だろ?ここまでのもの作るのに苦労したんだぜ?時には自らが実験台となり…。」
饗介「やめろ。気持ち悪いからそれ以上しゃべるな。」
洋「…悪い。」

変な光景が頭に浮かんでしまった饗介であった。

饗介「これを使えば…。むふふ…。」

(これより饗介の妄想)

まゆり「むぐーっ、むぐーっ!」(すでに裸にされ、目の焦点もぼやけてしまっている)
饗介「わははは。どうだい触手に弄ばれる気分は?」
まゆり「や…やめて…。もう…許して…。」(表情は快楽と屈辱という相反する感情を表すかのように歪んでいる)
饗介「はーっはっはっは!」

洋「…おい。もうその辺にしておけ。男が悶えるところを見るのは気色悪い。」
饗介「…すまん。」

結局お互いさまな2人なのであった。

饗介「しかし…お前もすごいもの作るなー。こんな種で女の子を好き放題にすることができるとは…」

饗介はビンから種を出して手の上でいじくっていた。

洋「おいそれ以上遊んでるなよ。その種はな…。」
饗介「種がどうした…ってあ。」

洋の声に振り向いたとき、饗介の手から種が2粒床へと転がり落ちた。
その瞬間、洋の顔から血の気が失せた。

洋「わーっ!お前何てことをしてくれるんだ!」
饗介「へ?」
洋「言い忘れてたけど、その種はなあ、どこでも使えるように着床力をものすごく高めてあるんだ。
  だからこのままではこの床に着床しちまう!」
饗介「何!じゃあ早く拾わないと…ってゲッ!」

すでに、種は床に半分以上床にめり込んでいた。

饗介&洋「あ…あ…。」

そして、種は完全に着床してしまった。

洋「こうなったら手は一つしかない!ここから逃げよう!」
饗介「OK!」

2人は脱出を試みた。しかし…
バシュッ!

饗介&洋「…へ?」

時すでに遅し。2人の足はしっかり触手に捕らえられてしまっていた。
そして、2人はいやらしい触手によって裸にされてしまうのであった。

洋「う、うわやばい!」
饗介「おい洋、確かこの種効果一時間半、って言ったよな?」
洋「お、おう。」
饗介「枯らす薬とかないのか?」
洋「悪い!そういうのは一切ない!」
饗介「何いいい!」
洋「バカ野郎!元はと言えばお前が種落とすから悪いんだぞ!」
饗介「お前だって言うの忘れてたじゃねーか!」

責任をなすりつけあう2人であったが、触手はそんなことは無視しておぞましい宴に2人を招待した。

洋「う、うわ、やめろおお!そこは、そこはああああ!」
饗介「××が、××がああああ!」(××は自主規制)

かくして、男子2人を巻き込んだ悪魔の宴はしっかり一時間半続いてしまうのであった。

おわり


現実の話の中にカルテットの4人が一人も出なかったのは夢カル本編史上初ですね。むさくるしい話になってすみません。
ちなみに、はじめの合言葉は、NHKの「爆笑オンエアバトル」についての知識を基に作ったものです。饗介と洋は他にいくつかパターンを作っているようです。


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