夢追い虫カルテットシリーズ

VOL.28「大会の安全性については聞かんでくれ」

ある日、光彦とカルテットは珍しく5人そろって街を歩いていた。すると、面白そうなイベントを見つけた。

光彦「ん、『スポーツドリンク早飲み大会』?」

つまり、街中で大食い大会のようなことをやっているのであった。

司会者「さーあ、飛び入り歓迎ですよ!誰かいませんか?」
光彦「…だってさ。どうする?」

光彦の問いに答えたのはみゆうであった。

みゆう「あ、あたし行く!あたし行く!」
ひとみ「え?」
まゆり「大丈夫なのですか?」
みゆう「大丈夫だよー。そういうのには自信があるもん。ね、いいでしょ、ご主人様?」
光彦「え?あ、うん、行ってきなさい。」
みゆう「はーい!みゆちゃん、頑張りまーす!」

と言うわけで、みゆうが飛び入りで参加することになった。

司会者「あ、飛び入りですか?」
みゆう「そうでーす!日高みゆうといいまーす!」
観客「おおおーっ!」
司会者「みゆうちゃんですかー。可愛いですねー。」

可愛い少女の飛び入りに、会場はいやがうえにも盛り上がった。
そして、大会が始まった。

司会者「さあ、誰が抜け出すか?っとおーっと!13番(みゆうの番号)すごい!どんどん入っていきます!」
みゆう「むー!んー!」

みゆうはものすごい勢いでスポーツドリンクを飲んでいった。考えてみれば、カは自分の体重以上の量の血を飲めるのである。ゆえに、そのようなことは朝飯前なのであった。
そして結局…

司会者「さーて結果は…とおーっと、これは13番の圧勝です!」
みゆう「やったー!」

みゆうは2位に倍以上の差をつけてしまったのであった。

司会者「と言うわけで、賞金をお受け取り下さい。」
みゆう「ありがとー。」

そして、みゆうは意気揚々と引き上げて行った。

みゆう「みんな、やったよ!」
光彦「おお、おめでとう。」
みゆう「で、これもらっちゃった。」
あすか「どう…。あ…けっこう…入って…いますね…。」
まゆり「本当ですか?」
ひとみ「儲かりましたね。」
みゆう「えへへ〜。」

かくして、入手した賞金を元手に、5人は可愛い服などを買うなどして楽しんだのであった。
だが、早飲み大会によってもたらされたものは賞金だけではなかった。
何と、みゆうが早飲みだけでなく、大食いにも興味を持つようになったのである!

みゆう「それー!大食いにかける青春!あたしの胃袋は宇宙!」
一同(除みゆう)「……………。」

光彦とカルテットの残りの3人は、その様子をただ呆然と見つめることしか出来なかった。
しかし、その大食いブームも実はそう長くは続かなかったのである。
早飲み大会からしばらくして、みゆうはふと思い立って体重計に乗った。すると、案の定というか…

みゆう「あー!増えてる…。」

体重が増加していたのであった。

みゆう「このままじゃデブになっちゃうよー。…もう大食いなんてやーめた!」

みゆうもやっぱり女の子…。

おわり


特技シリーズ、これが最終編です。ギャグ重視ということで、やや軽めの仕上がりになりました。


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