Happy Angle Paradise!

OtogiWars 第三幕「両界最大の作戦」

真吾「ふう・・・・」

神殿近くの階段で休息を取る真吾。

真吾「・・・・・ん?」

真吾は神殿の支柱のそばに2つの人影を見つけた。

真吾(あれは・・・メガミ様とメシア様やないか)

真吾は岩陰に隠れて様子を見る。
2人は何か会話をしているようだ。

メシア「なぜ聖者を連れて来るよう命じなかった?」

メシアがメガミに向けて問い詰める。
その様子は真剣そのものだった。

メシア「いかにあの7人が七曜の力を持つとはいえ、正直私には納得がいかん!」
メガミ「メシア・・・・あなたの他者の力を認められない心、私にはよくわかります」

メガミも真剣な顔でメシアに言葉を返す。

メガミ「なれど、聖者様はまだ自分の意思で力を解放する事は出来ないのです、
    今となってはあの7人しか、頼れる者はいないのですよ」
メシア「たかが人間に我らの未来を託すのか?バカげている!そんな事だからあの時も・・・・」
メガミ「メシア!!」

一喝するメシアに負けじとメガミはメシアを睨み返す。

メガミ「メシア、あなたはどちらの味方をしているのですか?」
メシア「くっ・・・・」
メガミ「信じてあげてください、彼らの事を・・・・」
真吾(メガミ様・・・・)

真吾は静かにその場を立ち去った。

 

真吾「・・・・・」

2人の話を聞いた後、真吾は1人思い悩んでいた。
オレなんかでよかったのか?
オレはどこまで出来るんだ?
今、他のみんなも色々と悩んでいるだろう。
しかし彼女達は守護天使、オレは人間・・・・
もし足を引っ張ってしまう事になったら・・・・
わかっていても考えてしまう事に、真吾は無償に腹を立てていた。

?「おびえているわね・・・・」
真吾「!!」

突如、背後から声がしたので、真吾は慌てて後ろを振り向いた。
そこには銀髪の女性と、その女性のそばに立つ1人の男性の姿があった。

真吾「あ、あなた達は?」

真吾が2人に尋ねる。

銀髪の女性「私は・・・白鷺のサキ・・・・」
男性「俺は伝書鳩のレオンだ、よろしく頼むぜ」
真吾「は、はい・・・・」

自己紹介の後、レオンが口を開く。

レオン「すまねぇな」
真吾「へ?・・・わあっ!」

ピキイイイン!
突然、真吾の体が白く輝きだした!

真吾「な・・・何を?」
サキ「テレポートをかけさせてもらったわ・・・・行き先はまだ決めてないから発動はしない・・・・」
レオン「だが、帰りたいと思えばすぐテレポートが発動するから気を付けろよ」
真吾「!?」

逃がさないつもりか!?
真吾は直感した。
いや、それなら体を縛り付けるはず・・・・・

真吾「何が望みや?」

真吾は口を開く。

サキ「私たちの話に付き合う・・・・それだけでいいわ」
真吾「・・・・・・・・・・」

真吾はこくりと頷いた。
そして、サキがそっと口を開く・・・・

サキ「あなたの気持ちはわかるわ・・・・今、あなたは大きな不安にかられている」
真吾「!?」
サキ「このまま帰っても・・・・私達は止めはしないわ・・・・でももし私があなただったら、
   この戦いに参加する覚悟を決める・・・・」
真吾「な・・・・」

真吾はサキの強大なプレッシャーにつうっと冷汗を流す。

サキ「今、あなたは色々な事を思い、迷っている・・・・でもこれだけは言っておくわ」

サキがキッと目を細める。

サキ「神が人に特別な才能を与えるのは・・・・それを使え、という事なの・・・・
   あなたには呪詛悪魔と戦える力がある・・・あなたには神から授けられた力と・・・・勇気と・・・・
   仲間がいる・・・・」

サキはキッと細めた目を元に戻す。

サキ「その3つがあれば・・・・あの3人を倒す事も不可能じゃないわ・・・・・」
真吾「・・・・・・」

真吾は何も言わなかった・・・・いや、言えなかった。

サキ「メガミ様は・・・みんなは・・・・希望の光を求めている・・・・その光に導くのも、
   絶望の闇に追いやるのもあなた次第・・・・・」

サキはくるりと真吾に背を向けた。

真吾「サキさん・・・・」
サキ「イヤなら・・・・もう帰ると思えばいいわ・・・・」
真吾「・・・・・・」

真吾は何も言えなかった。
だが、真吾はこれだけは確信していた

真吾「みんなを見捨てるくらいなら・・・・死んだ方がマシや!!」

パアン!!
真吾がそう叫んだ瞬間、真吾を包んでいた白い光が消滅した。

レオン「そうか、決心したんだな」

今度はレオンが話を続ける。

レオン「よし!ならまずは信じるんだ、誰もお前を止める事は出来ない、そして、お前の守護天使達を
    信じてやれ、お前達7人ならどんな敵にだって負ける事は無いんだ、いいな!」
真吾「は・・・はい!!」

真吾は返事を返す。

レオン「それと・・・俺達の事は心配するな、余計な事を考えると集中できないぞ」

レオンは真吾に忠告をかけた。

真吾「・・・・・はい!」
サキ「もうすぐ作戦開始よ、急いで・・・・・」

シュウウーンッ!!
2人はテレポートでその場から姿を消した。

真吾「・・・・ありがとう、サキさん、レオンさん!」

真吾は神殿へと走っていった。


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