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OtogiWars 第二幕「あぁ、すれ違い」

オトギ大戦-Otogi Wars- 第二幕 『あぁ、すれ違い』

 

真吾「そうやけど・・・お前達は?」

真吾が二人に尋ねる。

男性1「僕はイノシシのよしきなんですね」
男性2「僕はシャム猫のティコです、初めまして」

2人が真吾に挨拶をする。

真吾「あ、ああ・・・初めまして」

真吾が挨拶を返す。
どうやら怪しい者では無さそうだと認識した真吾は5人に前に出てもいいよう指示する。

かすみ「それで・・・しつじの世界のお方が私達に何の御用なのでしょうか?」
真吾「しつじの世界?」

かすみの言葉に首をかしげる真吾。

ちえこ「男の人のめいどの世界かも〜」
真吾「な、なるほどね・・・・」

そして、よしきが口を開く。

よしき「実は・・・3人の呪詛悪魔が両界を攻めてきたんですね」
5人「ええっ!?」

真吾以外の5人が驚愕の声を上げる。

真吾「呪詛・・・悪魔?」
かすみ「私たち守護天使とは対なる存在、様々な恨みによって生まれた悪しき者達、
    それが呪詛悪魔です」
真吾「そ、そんな・・・」

動揺が隠せない真吾。

ちえこ「メ、メガミ様と〜メシア様は〜・・・みんなは・・・無事なのかも〜!?」

ちえこが慌てふためく。

ティコ「心配ありません、現状ではみんな無事です」
ミーコ「そうなのっ?よかったぁ・・・」

ミーコがほーっと息を漏らす。

よしき「現在は3人の呪詛悪魔と、多数の彼らの使い魔により、めいどの世界は完全に制圧、
    僕達はしつじの世界を拠点に奴等と戦っているんですね」
ましろ「しかし・・・それでは・・・いつまで持つか・・・」

ましろの一言に周りの空気がピーンと張り詰める。

真吾「あの・・・よしきさん」
よしき「はい?」

思い切って真吾は尋ねてみた。

真吾「その3人って何者なんスか?オレの夢に2回ほど出てきたんですけど・・・」
よしき「・・・・・」
ティコ「・・・・・」

真吾の質問に2人は黙っていたが、ティコが先に口を開いた。

ティコ「かつて、文明発展と共に自然の破壊を引き起こした人間を恨む3人の呪詛悪魔が
    自然を操る力を手に入れ、世界のあちこちで大災害を引き起こしていたんです」
よしき「関東大震災・ハリケーン・タイタニックの氷山衝突・・・
    これら全て彼らの仕業だと噂されているんですね」
真吾「何やと・・・・・」

驚くばかりの真吾。

ティコ「その3人をメガミ様・メシア様のお2人が来るべき時までに、本州の西の果て、
    山口の地に封じ込めたんです」
ましろ「来るべき・・・時?」

ましろが疑問点を復唱する。

よしき「3人を討つ、七曜の力を受け継ぐ者達の出現の事なんですね」
真吾「七曜の力!?」

その言葉に真吾はハッとなる。

真吾「教えてくれ!それって一体何の事なんや!?」

必死によしきとティコにくらいつく真吾。

よしき「し、七曜の力とは・・・自然を象徴する日・月・火・水・木・金・土の7つから
    成る力の事なんですね」
ティコ「七曜の力が自然の力なら、同じ自然の力を持つ彼らに対抗できるかもしれないんです」

2人が真吾に説明する。

りな「ちょ・・・ちょっと待って!」

りなが3人に割り込むように口を開く。

りな「アタシ達にその話をするって事は・・・ま、まさか」

りなの顔からつうっと冷汗が流れる。

ティコ「そうです・・・七曜の力を受け継ぐ者達とは、あなた達の事なんです!」
6人「!!!!!!」

6人とも、あまりの言葉に声が出なかった。

真吾(そうか・・・それでアイツら、狙いはオレ達って・・・)

ましろ「そんな・・・急にそんな事を・・・言われても・・・」
ちえこ「ちえこ達、そんな人達に勝てる自信なんて無いかも〜!!」
かすみ「私も許せません!こんな・・・ミーコちゃんのような子まで戦いに駆り出すなんて!」

これにはちえこやましろだけでなく、かすみまで怒りをあらわにする。

ティコ「心配には及びません、七曜の力はあなた達7人の絆の力でもあるんです」
よしき「あなた達ならきっと七曜の力を使う事ができるんですね!」

2人が真吾に声をかける。

真吾「そんな事言われても・・・・・」

まだ信じる事ができない真吾。
すると・・・

ミーコ「ご主人ちゃま・・・ミーコ、やるよっ」

意外にも先に立ったのはミーコだった。

真吾「ミ、ミーコ!?」
りな「ミーコ!アンタ・・・もし失敗したらどうなるかわかってんの!?」

りなの言葉にミーコがそっとうつむく。

ミーコ「・・・・うんっ、ホントは怖いよっ、でもミーコね、いつだってご主人ちゃまにメガミちゃま、
    りなお姉ちゃまにましろお姉ちゃまにちえこお姉ちゃまにかすみお姉ちゃまがいたから
    がんばれたんだよっ!」

ミーコが元気に顔を上げる。

ミーコ「だからミーコ、みんながいれば・・・何も怖くないっ!」
ましろ「ミーコ・・・ちゃん」

ミーコの言葉に真吾達は笑顔を取り戻した。

真吾「よっしゃ・・・オレもやるぞ!」
ちえこ「ちえこもかも〜!」
かすみ「私達はご主人様と命を共にする者、ご主人様が死ぬ時は、私もこの命を捨てます!」
ましろ「縁起でも・・・無い事を・・・」
りな「しょーがないなぁ・・・アタシも付き合ったげるわよ、やるからには何としてでも勝たないとね!」

こうして真吾達は3人の呪詛悪魔と戦う事を決意した!

りな「・・・・アレ?」

ふと、りなが疑問を感じる。

りな「そういえば、ご主人様とアタシ達・・・全員で6人じゃん」
かすみ「そうですよ、もう1人はどこにいるんですか?」

かすみがティコとよしきに尋ねる。

声「もう1人はここにいるぜ!!」

突然テレビから声が聞こえた。


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