真吾「ほら、かすみさんも何か歌いましょうよ」
部屋に入ってから1時間ほど経つが、かすみさんは一向に一曲も歌わない。
かすみ「でも私が歌っても・・・・・」
かすみさんは苦笑いを浮かべる。
真吾「かすみさん、勇気を出して!」
オレはかすみさんを元気付ける。
りな「そうだよ、がんばんなって、かすみ!」
ミーコ「かすみお姉ちゃま、がんばれーっ!」
ちえこ「がんばってかも〜!」
ましろ「応援・・・しています」
四人もかすみさんを応援する。
かすみさんは顔を赤くして・・・・・
かすみ「では・・・一曲だけ」
かすみさんはマイクを手に取り、ナンバーを押す。
そして曲が始まった。
かすみさんがリクエストした曲は・・・・
かすみ「はるかはるか数億年もの、遠い昔、この地球(ほし)は生まれた♪」
真吾「わぁ・・・・」
浜崎あゆみ&KEICOのa song is bornだった。
かすみ「もう一度だけ思い出してー、僕らの地球のあるべき姿ー♪」
かすみさんの声が部屋中に響く・・・・・
その声に、オレもりな達も聴き入っていた。
そしてかすみさんの曲が終わる。
パチパチパチパチパチ
全員が惜しみない拍手をかすみさんに送っていた。
ちえこ「かすみさん・・・すごいかも〜」
かすみ「ぽっ・・・・」
かすみさんは恥かしそうに目をそらす。
真吾「・・・・・アンコール」
思わずオレは声を出す。
五人「アンコール!アンコール!アンコール!」
かすみ「ええっ!?・・・あ、あの・・・あの・・・・ぽぽぽぽぽーっ!」
かすみさんはメガネが曇るほど赤くなっていた。
結局かすみさんが歌ったのはそれ一曲だけだったけど・・・・・
とても楽しそうだったな・・・・・よかった。
オレ達は大満足でカラオケ屋を出た。