ちょうどその頃・・・・・
真吾達のすむ街のある場所で、ビルの建設作業が行われていた。
ギギギギギッ
現場にはパワーショベルが建設にジャマな目の前のコケをかぶった岩を割ろうとして
いた。
親方「よーし、やってくれー」
弟子「あいよー」
ピーン!
声「いけません!」
弟子「?」
弟子の頭の中で声がした。
声「それはただの岩ではありません!!」
弟子「???」
ショベルを止め、あたりを見回す弟子。
親方「どーした?」
弟子「あ、いえ、気のせいみたいです、すんません!」
ギギギギギギッ!
再びショベルを起動させる弟子。
ガッ! ピシッ!
ショベルの先を叩きつけられた岩にヒビがはいる。
ピカーッ!!
突然岩が割れ目から強烈な青白い光を発し出した!
親方「なっ・・・・こ、これは・・・どわあーっ!!」
弟子「ひっ・・・ひええーっ!!」
二人はその声と同時に光の中に消えていった・・・・・
そして光が消えた時、あの岩が消え失せ、かわりに二人の男性と一人の女性が立って
いた。
男1「あーったく!よく寝たぜぇ!」
一人の男が大きく背伸びをする。
上半身は裸で、鯨の刺青が彫られている。
下は紺のジーンズを履き、短く立てた髪に羽付きでカモフラージュブルーのバンダナ
を巻いている。
女「もう・・・アンタは相変わらず親父臭いわねぇ、フリード」
大きなブルーのリボンをつけたブロンドヘアーに、青い衣装をまとったくの一スタイ
ルの女性が口を開く。
フリード「チッ・・・いちいちうるせーんだよ、セティはよぉ!」
セティ「なんですってぇ!」
セティと呼ばれた女性は一歩フリードと呼ばれた男ににじみよる。
男2「おおっと、その辺にしておきな」
二人が突然の声に振り向くと、黒いパンクスーツに身を包み、長く立てた黒髪にサン
グラスをかけた色白の男が立っていた。
フリード「へへ・・・わかってますよ、アニキ」
フリードはニヤッと笑みを浮かべる。
セティ「どうしたのジョニー?やけに気合い入ってるじゃない」
セティもクスッと笑いながら声をかける。
ジョニーと呼ばれた男は口を開く。
ジョニー「ついにこの時が来たぜ・・・俺達の狙いは、自然の力を象徴する『七曜の
力』を持つ者達の魂・・・七曜の力を俺達の物とし、絶対無敵の力を得て、自然との
共存を忘れてしまった人間たちを抹殺する!」
フリード「へへへへへ・・・」
セティ「・・・・・フッ」
二人は再び不敵な笑みを浮かべる。
ジョニー「だがその前にやる事がある・・・・・・」
ジョニーは夜空を見上げ、そして口を開く・・・・・
ジョニー「メガミ・・・まずは目障りなお前達の足止めから・・・・そしてその時を
持って・・・天地浄化の幕が上がるのだ・・・クックックックックックックッ・・・
・・・・・ハッハッハッハッハ!・・・・ハーッハッハッハッハッハ!!」
ジョニーの高笑いが夜の山口に響き渡った・・・・・・