ちえこ・りな・かすみ「メリークリスマス!ご主人様!」
三人がオレを笑顔で迎えてくれた。
部屋もきれいな飾り付けがほどこされている。
ましろ「メリー・・・クリスマス・・・」
ミーコ「クリスマスおめでとっ、ご主人ちゃま!」
オレの横に立つましろとミーコも本当にいい笑顔を見せていた。
ちえこ「ご主人様、ちえこ達からプレゼントがあるかも~」
ちえこが笑顔でオレに声をかける。
真吾「プレゼント?」
りな「フフフフフ」
ゴソゴソゴソ
りながテーブルの下に隠していた箱を取り出す。
真吾「ああっ!!」
その箱の中には、俺が欲しがっていた鮮やかな茶色のブーツが入っていたのだ。
りな「ご主人様が欲しがってたの、これでしょ?」
ちえこ「今度これで一緒に街を歩いてほしいかも~」
りな「何ー?ちえこー、それは遠回しに自分もデートしたいってことー?」
ちえこ「え・・・あ・・・あの~・・・それは~・・・・」
りなのツッコミにちえこはもじもじする。
真吾「でもどうして・・・こんな余裕無いと思ってたのに・・・」
ミーコ「実はね・・・ご主人様のバイト中にかすみお姉ちゃまも今日までナイショで
アルバイトしてたんだよっ!」
真吾「マ、マジで!?」
オレは驚いてかすみさんのほうを振り向く。
かすみ「は、はい・・・近くの定食屋さんで、時給850円です・・・ぽっ」
ガーン、オレより高い・・・・・
かすみ「それよりご主人様、早くしないとごちそうが冷めてしまいますよ」
真吾「おおっ・・・」
テーブルを見てみると、鳥もものローストやらポトフやら・・・
本当においしそうな食事がいっぱい・・・なんやけど。
真吾「ケーキ・・・無いんやね」
かすみ「は、はい・・・残念ですが、材料費やプレゼント代で肝心のケーキが・・・」
ちえこ「ごめんなさいかも~、ご主人様・・・・・」
五人が沈んだ表情を浮かべる。
真吾「そこでや、今度はオレからのプレゼント、受け取ってくれへん?」
ちえこ「え?」
オレは隠し持っていた箱を開けた。
ミーコ「あーっ!ケーキだー!」
ミーコが喜びの声をあげる。
ましろ「どうしたのですか・・・これ?」
ましろも驚いている。
真吾「帰り際に事情を知った店長が店頭に飾っていたのを出してくれたんや。
もちろん代金は給料から引かれたけど・・・・」
ミーコ「わぁーい!ご主人ちゃま、大好きっ!」
ガバッ
ミーコがオレに抱きつく。
真吾「あはは、アリガト」
そしてオレはケーキをテーブルの中央に置いた。
真吾「さあ、パーティーや!!」
五人「おーっ!」
遅めの暖かなパーティーが、今幕を開けた・・・・・