帰路について、いつもの小川の側の小道を3人で歩く。
ただいつもと違うのは、ティコとロックが携帯をいじくりまわしていることだ。私のいない間に、二人は携帯の使い方をマスターしたらしい。
ロック「美月! すげぇよ! これ着信音変えられるんだぜ!」
ロックがボタンを押すと次々と着信メロディーが切り替わっていく。
ティコ「あ、この曲、今大人気のアニメソングじゃないですか」
ぴっぴろ〜♪ぴ〜ろりぴ〜ろぴっろっぴ〜♪
ロック「tensi no shippoだってさ」
ティコ「素晴らしい……」
私「へえ〜、凄いね。今の携帯って。でも多分私あんまり使わなそう……」
ロック「どうして?」
私「だって、電話をかけてくる相手といったら多分先生ばっかだろうし」
ティコ「それはきついでしょうね」
私「ま、今日は釘さしといたから大丈夫でしょ♪」
ぴっぴろ〜♪ぴ〜ろりぴ〜ろぴ〜ろっぴ〜♪
再び着メロが流れた。
ティコ「え?ロック、なんかボタン押しましたか?」
ロック「いや、これ本物のメール着信だ」
まさか……。
私「だ、誰から?」
ロック「藤原 真純」
やっぱりぃぃぃぃぃ!!!
そうかぁ……メールという手があったか。くそぉ……盲点だった……。
ティコ「『詰めが甘いわね、みっつきちゃ〜ん♪』だそうです」
ぴっぴろ〜♪ぴ〜ろりぴ〜ろぴ〜ろっぴ〜♪
ロック「あ、また……」
おい……。
ティコ「『これからは一日10通は送るのでちゃんと返信すること』」
ぴっぴろ〜♪ぴ〜ろりぴ〜ろぴ〜ろっぴ〜♪
ティコ「『返信しなかった場合は食事手当てを給料から……』」
一行ずつ送らないでひとつにまとめんかいっ!!!!
それに2番目の直訴の約束破ってるしっ!!!いや、1番目も結局破ってるよ……。
ティコ「そういえば、こういうのって受信するだけでも料金がかかるんでしたよね」
も……
もぉ………………
私「先生のばかぁ〜!!!」
結局、今日もまた先生……そして夢に、さんざん振り回された一日でした。