きよく!ただしく!!

呪詛悪魔編 第八話「目覚めし力」

午後からしとしと雨が降りだしたとある秋の日。
大坂の町を歩く3人の男達がいる。
彼等を見るやいなら人々は道をあけ、
3人は道のど真ん中を風を切って歩いている。

並森「へへぇ。いやぁ、こうまわりがびびってるとこみると
   気持ちいいっすねぇ、あ〜にき☆」
大森「おうっ!ま、ワシらの持って生まれた迫力のなせる技っ
   ちゅうもんやで。ですよね、徳森さん。」
徳森「・・・まぁな。」

彼らはこの街でも有名なヤクザ「吉野組」の組員、
徳森(とくもり)、大森(おおもり)、並森(なみもり)の3名である。
とはいっても、肝っ玉が小さく大それたことができない彼らは
頻繁に街に出ては、まわりをびびらせて歩いてるだけの
しょうもないやつらである。

並森「おいコラッ!!しょうもないとは何や!!」

じゃかぁしぃ!!だぁっとらんかい、ボケィ!!

並森「うっ!!あ〜にき〜・・・」
大森「泣くな、ドアホ!!言わしたいように言わせとけばええやないか。
    ですよね、徳森さん。」
徳森「・・・まぁな。」
並森「へぇ・・・・」

気を取り直し、街を徘徊する3人。
彼等が歩くと人々はくものこを散らすように道をあけていった。
しかしそんな中、一人の女性が3人の前に立ちはだかった。

並森「お、オイッ!!どけやこのアマッ!!通れんやないか!!」
大森「おい並森!ご婦人に向かってなんやその口の聞き方は!!
   もっと丁寧に扱えや。ですよね、徳森さん。」
徳森「・・・まぁな。」

いかつい男3人を前に女は堂々とした態度で口を開いた。

???「あなた達にお願いしたいことがあるの。」
並森「お願い?お願いってなんや!!」
大森「お嬢さん、ワシらを吉野組の人間って知っててゆうとるんでっか?」
???「もちろん、だからお願いがあるの。」
大森「まぁ、聞くだけはただやからええけど・・・・
   しょうもない話やったら容赦しませんで。ですよね、徳森さん。」
徳森「・・・まぁな。」
???「では、私についてきていただけますね。
  大丈夫です、スグスミマスカラ・・・・」


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