きよく!ただしく!!

呪詛悪魔編 第二話「メッチャ楽しい秋祭り☆」

玄関のほうをむく千田。
ショートカットの活発そうな女性がちょっぴりほほを赤らめて立っている。

千田「め、恵ちゃん?!」
恵「ダメだよ千田君。ニャンニャンするときは施錠を確認しないと・・・」

おもむろに部屋に上がってくる。

彼女の名前は伊手元恵(いでもとめぐみ)。
千田の隣人であり、唯一きよが守護天使だということを知っている人物。
歳は千田と同じだが、男勝りでかなりはっきりした性格の女の子である。
現在デザイナーを目指し服飾関係の専門学校に通っている。
実はひそかに千田のことが好・・・・・
ビシッ!!!
ぅおっ!

恵「余計なこと言わなくていいの!!」
きよ「誰と話してんの?」
恵「え・・・いやいや、こっちのこと。うわ〜、おいしそうなお昼ご飯。
  いっただっきまぁ〜っす。」
千田「え・・・なんで?」
恵「だって昨日遅くまで新しいデザイン考えててさぁ、
  さっき起きたばっかだからおなかペコペコなのよ。
  ハイ!早くご飯ついでよ!!!」
千田「あ、あぁ、ただいま・・・」

・・・・・・

恵「ごっちそうさまぁ〜♪あぁ〜おいしかった☆」
きよ「お姉ちゃん、よう食べたなぁ〜・・・」

ちゃぶ台の上も炊飯器の中も綺麗に片付いてしまった。

恵「だって頭使うとおなかすいちゃんだもん。
  それにここのごはんいつ食べても絶品だしね。
  千田君、コックになったらどう?」
千田「料理はただの趣味だよ、それで生計を立てるつもりないし・・・」

洗い物をしながら千田は答える。

恵「ふぅ〜ん、もったいない気がするなぁ。」
きよ「お姉ちゃんも料理ぐらいできんと彼氏でけへんよ。」
恵「そんな生意気なこと言うのは・・・この口かぁ〜!!」

両サイドからきよのほっぺをつねる恵。

きよ「フニィ〜☆☆」
千田「コラコラ・・・で、今日はわざわざご飯食べにきただけ?」
恵「その予定だったんだけど・・・
  これから遊びに行こうと思ってたんでしょ?さっき聞いちゃった☆」
千田「そうだけど・・・・」
恵「だったらさ、神社行ってみない?」
千田&きよ「じんじゃ?」
恵「今日近くの神社で秋祭りやってるんだって。
  大家さんが行ってたわよ。」
千田「秋祭りか・・・・」
きよ「ねえねえお兄ちゃん、あきまつりってどんなん?」
千田「秋祭りって言うのはね、神社とかでたくさんのお店が開かれて
   遊んだり食べたりして楽しむお祭だよ。」
恵「そうそう、もうメッチャクチャ楽しいとこなんだから!!」
きよ「へぇ〜☆おもろそうやなぁ〜☆☆
   お兄ちゃん、うちそのあきまつりに行きたい。」
千田「祭なんて行くの久しぶりだなぁ・・よし、いこっか。」
きよ「やったぁ〜♪」

再び千田に抱きつくきよ。

千田「おわっと!!!」
恵「ア〜ラ〜・・ホントに仲いいのねぇ〜・・・」

顔は笑っているが、瞳の奥は笑っていない恵に見られタジタジの千田。

千田「アハ、アハハハ・・・ハァ。」


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