きよく!ただしく!!

呪詛悪魔編 第十話「隣人の甘い罠、そして・・・」

先日の恵とのデート(?)のおかげで
最近千田は普段の自分にもどることが出来た。
しかしきよにはあの日以来、心に小さな不安が芽生えていた。
自分は主を守るための守護天使。
それなのに主の幸せの邪魔をしているのでは・・・・
幼いきよの心にはあまりにも大きな不安であった。

千田「・・・・・ゃん・・・きよちゃん!!」
きよ「!!へっ!?」

昼ご飯の時間、茶碗と箸を持って空を眺めていたきよを心配して
千田が呼びかけている。

きよ「お兄・・・・ちゃん・・」
千田「どうしたの?さっきからご飯食べずにボーっとして。」
きよ「・・・」

言えなかった。どんな答えが返ってくるか、きよは怖かったのだ。
頑張って笑顔を作るきよ。

きよ「何でもあらへんよ。うちはいつものうちやで☆」

手に持った茶碗の中のご飯を口いっぱいにほおばる。

千田「そう・・ならいいんだけど・・・」

その場はそれで終わった。
千田の心にもきよの姿が妙にひかかっていた。
しかし、無理やり聞き出そうとはしなかった。


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