千田「ハァ〜、今日もバイトきつかったなぁ。」
夕暮れの道を歩く一人の青年。
彼の名は千田善行(せんだよしゆき)、この物語の主人公。
どこの町にもいそうな気が小さくおっちょこちょいな男である。
千田「ちょっと、主人公なんだからそんな言い方ないでしょう。」
こら!ナレーションにつっこむんじゃないよ!!
千田「ア・・すいません・・」
コホン・・・でもこんな男にも取り得がある。
彼の実家は広嶋という地で古くから千田一心流を伝える剣道の道場で
彼もまた子供のころから稽古を重ね
腕前は師範(父親)も一目置く程である。
しかし闘うことが嫌いなこの男は
自分のやりたいことを見つけるため2年前に上京し
大坂という街でバイトをしながら一人で生活していた
・・・数ヶ月前までは。
千田「フゥ〜・・・着いたっと。ただいまぁ〜。」