薄い闇の衣がかかる頃、ケンはある場所にいた。
しつじの世界第27セクター、そこはすでに呪詛悪魔や復讐鬼によってスラムと化した場所・・・・
そこにある1つの古びた聖堂の前にケンはいた。
ケン「・・・・・」
ケンは辺りを見回すが誰もいない。
意を決し、ケンは中へと足を進める。
聖堂の奥でケンは足を止める。
コツ・・・コツ・・・コツ・・・コツ・・・
暗闇の向こうから、靴音が響いてきた。
?「人間がいる限り、闇がある限り、俺達の恨みは消える事は無い、そうだろ?ケン」
声と共に現れたのは、あの白髪の男、ガズーだった。
ケン「・・・・オレ様はただ、消える事の無い炎をつけちまっただけさ」
ケンが口を開く。
ガズー「今、俺が消してやる、跡形もなくな」
ケン「慌てるなよガズー、久しぶりの再開なんだぜ」
ガズー「命乞いか?」
ケン「まさか・・・そんな冗談が通じる訳無いだろ、ギィス隊の一斉射撃から生き残るようなヤツなんだからよ!」
ガズー「ではなぜお前は生き残れた?」
互いの会話の中、ガズーは少し間を置き、そして口を開く。
ガズー「・・・そうか、メガミの差し出した手を掴んだか」
ケン「・・・・・」
ケンは何も言わない。
ガズー「呪詛悪魔のツラ汚しが・・・・やはりお前も消えるべきだな、ケン」
よしき「うわっ!」
突然よしきの声が響く。
ケン「!」
ブンッ!
ケンが拳を向けた先、そこには男に銃を突きつけられるよしきがいた。
男「さあ、拳を下ろして両手を上げてもらおうか」
ケン「・・・・・」
しかしケンはそのまま微動だにしない。
男「どうした?早くしないと・・・・」
・・・・ピンッ!
ケンがいきなり指を弾いた。