その1:しつじの世界SS『男の料理は大仕事?!』

ここは「しつじの世界」。ひつ爺の元で男性守護天使たちがいろいろなことを学んだりしている。

ひつ爺「さてぇ、今日はみんなで料理の勉強ですよぉ。」
サファリ「なんで俺が料理なんてしないといけないんだ?」
エイジ「これからの社会、男の子だって料理ぐらいできないとかっこ悪いじゃん。のぅ、ひつ爺。」
サファリ「『子』じゃねぇだろ、オッサン。」
エイジ「おぅっ、やるか若いの、痛い目にあうぞ。」
サファリ「のぞむところだ、こいっ!」
よしき「まぁまぁ、ふたりとも落ち着くんですね。」
そら「そうだよ、みんなで仲良くお料理しようよぉ。」
ひつ爺「ホッホッホッ、けんかするほど仲がいいとも言うからのぉ。
     さてぇ、今回作った料理は「めいどの世界」に送り、採点してもらうつもりだから、
     みんな心して作るようにのぉ。」
サファリ「な、何でそういうことになんだよ!!」
ひつ爺「やはりこういうことは女性の目から見て意見してもらったことがいいからのぉ。」
ユージ「というのは建前で、ホントはムサ婆に会いたいだけだったりして・・・」
ひつ爺「ウッ・・・・・おぉぉ、そろそろわたくしはお昼寝のじかんだぁぁ。
     じゃぁぁ皆さん、頑張って作ってくださいぃぃ。」

そそくさと出て行くひつ爺。

よしき「図星・・・だったんですねぇ。」
サファリ「ったく。じゃ、とりあえず作るか。何作るんだ?」
エイジ「う〜ん、ケーキでどうじゃ?食べるのが女の子なら甘いものがいいじゃろ。」
だい「じ、じゃあ、そうしようよ、ね、ね。」
サファリ「ふぅ・・じゃ、さっさと作っちまおうぜ。」

本で作り方を調べるよしき。

よしき「え〜っと、ではですね。そらくんとだいくんは粉をふるいにかけるんですね。
    サファリとエイジさんは果物を洗って切ってくださいですね。
    ユージさんは生クリームをお願いするんですね。」
サファリ「お前は何すんだ、よしき?」
よしき「僕は全ての計量をするんですね。寸分のくるいもなく見事に図ってみせるんですね。」
エイジ「楽じゃのぉ・・」
サファリ「ま、適役っちゃあ適役だな。俺は自信ないし、オッサンも信用ねえしな。」
エイジ「むぅぅぅ・・・」
そら「それじゃ、みんなでとびっきりおいしいケーキを作ろうね。」
だい「頑張ろうよ、みんな、ね、ね。」
ユージ「じゃ、さっそく始めましょうか。」
よしき「それでは皆さん、各持ち場について作業を始めるんですね。」
みんな「オーッ!!」

こうして、やや悪戦苦闘しながらも男達のケーキ作りは進んでいった。


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