「・・・君か・・」
「どうしたの?」
「・・・・よしきが・・・死にました・・」
一瞬何がなんだかわからなかった。
「しん・・・・だ?」
「ただ山の中を歩いていただけらしいんです。でも、都会から狩にきた人達のボウガンが当たって・・・ここに運ばれてきたときには、出血がひどくて・・・もう手遅れでした・・」
僕はまだ小さかったので、「死」というものがどんなものかまだはっきりと解ってはなかった。でも自然と頬をつたう涙を感じたとき、「あぁ、これは悲しいことなんだ」という気がした。
「泣いてくれるんですね。ありがとう。」