一応訓練は受けているので、一般的な守護天使よりは強いが、ランサーとしてはその戦闘力は平均並み。
しかし、戦闘員としてではなく、諜報員としては、ロイ司令すら認める、最も優秀なフェンリルのメンバーの一人。
守護天使としてはどちらかと言うと平凡な容姿で、特に目立つような外見ではないが、逆にそのおかげで、どんな所にもあっという間に潜り込み(呪詛悪魔のグループ内に潜入することさえ)、周囲に疑われないで、誰よりも早く多くの情報を集めることができる。
また、単独での情報収集のみならず、さまざまな国の裏社会に通じ、それらと独自の太いパイプを持つことで、フェンリルや天界の他の組織のものとも全く別個の、一種私的な情報網を形成している。それはいくつかの呪詛悪魔グループの内部にさえ、コネクションが通じている。
従って、フェンリルの他のメンバーでは、なかなか知り得ないような情報・呪詛悪魔達の動向をいち早くつかむことも可能――これらのことから、通称『早耳チップ』として知られている。
もともとはDFに所属していたが、上記の特性・能力を見込まれ、ロイ司令自らのヘッドハンティングを受け、フェンリルへ入隊。
その後、燕のマークとチーム『ソニック』を結成。
それからというものは、パートナー・マークの言動に引っかき回されて、いつも気苦労が絶えず、よく癇癪を起こしてかみつくこともしばしばだが、実は本人も、内心そうしたやり取りを楽しんでいるふしが……。
本当は誰よりマークのことを評価して買っていて、どちらかと言うと世間知らず――と言うか、世間とはだいぶずれているところのあるマークを世故に長けた年長の相棒として、カバーしてフォローしてやっている。
服装はその時々でいろいろ変わる。と言うより、情報収集のため、常にその場で最も自然な目立たない格好をしているが、その実、本当はかなりのこだわり派。普段は口は悪いし、言葉遣いも汚いが、必要なら、礼儀作法も完璧にこなす。