Legend of Quel

第三部(完結編) 第8話

G6‐オメガ「な、何だとオオオオオッ!!!!!」

GR‐07の弾丸は全てG6の愛機メタルマッドネスの車輪部に叩き込まれていた。
グランチェイサーのそれと同様凄まじい強度を誇っていたので破壊はされなかったが、
一部が損壊し本来のスピードは出せなくなっているだろう。

G6‐オメガ「あの野郎、俺のメタルマッドネスを...!」

G3はグランチェイサーにまたがり、

G3‐XX「ギャハハハハハハハ!!!!!ざまあみろ!!!ヴァカ!ヴォケ!アフォ!」

ブロロロロロロロ......
そのまま走り去っていった。

G6‐オメガ「あんの野郎~~~~~、バカにしやがって!!!!
       絶ッッッッッッッッッッ対に......ぶっ殺す!!!!!!!」

ブロロロロロロロ......
G6もメタルマッドネスでG3の後を追う。

G3のグランチェイサーと、その後を追うG6のメタルマッドネス。
だが、G6のマシンは車輪部のダメージのためスピードが落ちており、少しずつ距離を離されていく。

G6‐オメガ「おのれ!!!メタルショットだ!!!!!」

ガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!
G6はメタルマッドネスのカウルから機銃を撃つが、G3はその恐るべきバイクテクでこれを尽くかわす。

G3‐XX「リミッター、解除!」

バシュウウウウウウッ!!!!!

ここでG3はグランチェイサーのウェポンコンテナを切り離し、スピードを上げてG6をさらに引き離す。

G6‐オメガ「逃がすかいッ!!!リミッター、解除!」

バシュウウウウウウッ!!!!!
完全に冷静さを失ったG6は、負けじとメタルマッドネスのウェポンコンテナを切り離してスピードを上げるが、
やはりスピードが足りずどんどん突き放されていく。

G6‐オメガ「くっそおおおおおおおっ!!!!!VB‐09、アクティブ!!!」

G6は左腕からバリアシールドVB‐09をブーメランのようにG3に向かって飛ばす。

G3‐XX「何のッ!GB‐09、アクティブ!!!」

G3もGB‐09を飛ばして対抗する。

グワッシイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!!!!!!!
ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!

2つのバリアシールドが空中で激突!耳を突くような音を立て、
何度も火花を散らしながら猛スピードで体当たり合戦を繰り広げる。

G6‐オメガ「ぬうううう......」

やがて前方のグランチェイサーがだんだん小さくなっていく。
視界から消えた後もサーチスコープでG3を捉えようとするG6だが、

G6‐オメガ「クッ...そういえば奴もジャミングが使えるのか......」

VB‐09を回収し、追跡を続けた。

G6との距離を大幅に稼いだG3。こちらもGB‐09をしっかり回収。

G3‐XX「バカな奴だ。どうせなら機銃だけじゃなくて、リミッター解除する前にGR‐07
      でも出して撃ってくればいいものを。あ、奴の場合はVR‐07か。さて、こんだ
      け離せばもういいだろ。」

キキキキキキキキキキイイイイイイイイイイイイイイイッ!!!!!
ズザザザザザザザザザザザザアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!!
G3は突然急ブレーキをかけ、地面を削りながら車体を傾けつつ片足を地面にめり込ませて
バイクを停めた。そしてすぐさま車体を反転させる。

G3‐XX「よっこらしょっと。そんじゃ行きますかな。グランボルト、アクティブ!」

ギュイイイイイイイン......
グランチェイサーのカウルの両脇から、超電磁(をイメージした)エネルギーを帯びた2本の角が伸びる。

ブロロロロロロロロロロ.........
バシュウッ!!!!!

そしてそのままアクセルを全開にし、もと来た道を全速力で逆走し始めた。

G6‐オメガ「G3め、どこから来るつもりだ...」

G3を見失ったG6は、不意打ちを警戒して周囲を見渡しながら追っていく。
全速力で走っていると、前方から何かが見えた。

G6‐オメガ「何っ!?」

その「何か」は、一瞬のうちにG6の目の前までやってきた。
全速力で走るG6のマシンに対し、G3のグランチェイサーがこれまた全速力で真正面から突っ込んできたのだ。

G3‐XX「ぬおりゃああああああああああああああああああああああああああッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
G6‐オメガ「し、しまっ......」

バグシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

完全に裏をかかれたG6はとっさにハンドルを切ったが、既に遅かった。
グランボルトアタックの凄まじい威力により、轟音と共にはるか遠くへ吹っ飛ばされるメタルマッドネス。
無数の星をも粉砕する破壊力を一気に叩き付けられた黒いマシンは、無残に変形しながら鉄屑のように地面を転がっていく。

G6‐オメガ「ぐあああああああああああっ!!!!!」

ズザザザザザザザザザザザザザザザザザアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!!

メタルマッドネスから放り出されたG6は、地面を削り取りながらマシンとは別の方向へと飛んでいった。

横転したメタルマッドネスのカウルから前輪にかけて激しいスパークが走り、
やがてそれがマシン全体に広がる。バチバチッという音がだんだん大きくなり、そして......


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