Legend of Quel

第三部(完結編) 第34話

果てしなく広がる無の空間に1人佇み、キョロキョロ(゚ω゚≡゚ω゚)と周囲を見渡すクゥエル。

クゥエル「ありゃりゃりゃりゃ、終わっちまっターヨ(´・ω・`)」

そう言うと、映像を見ている一同に向かって親指を立てて見せる。どうやら例の水晶玉を媒介にする事で天界の一同の様子がわかるようだ。

彼の両目は、サキが指摘した通り当初の黒ではなく、人としての感情を込めたかの様に赤い光を帯びていた。

クゥエル「勝ったぜ。大邪神と...『クゥエル』にな!!! d(>∀<)」

 

 

一同「.........」

変わり果てた姿で言葉を発するクゥエルを意外に思っていたのか、一同はしばし呆気に取られていた。

Rynex「G3......様......?」

Rynexが映像のクゥエルに向かってよろよろと歩み寄る。

Rynex「本当に、G3様なのですね......?」

クゥエル「あったり前田のタイソン君じゃい!いいかてめえらよく聞けヴォケナスども(゚Д゚)!!!」

特撮ヒーローのようなポーズを取り始めるクゥエル。

クゥエル「俺はネット上の鬼畜、

仮面ライダー、ジースリイイイイイイイイイイイイイッ!!!!!ダブルエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエックス!!!!!!!

だぜゴルァ♪(・∀・)」

 

姿形こそ異形のものであるが、その脳天気な性格・口調は間違いなく我々の知っているG3であった。

一同「やったあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!!!!!!!!!!!!」

安心感から一斉に歓声を上げる。

みか「G3が勝ったああああああああッ!!!!!」

つばさ「G3さん、すごいよ!!!」

みどり「とってもかっこいいれす!!!ご主人様みたいれす!!!」

手を取り合いながら飛び上がって喜ぶ3人。

ご主人様「そ、そうかなあ...?」

みどりのセリフに当惑するご主人様。

 

恵「きゃー!!!やったやった!!!」

勢いで千田さんに抱きつく恵。

千田さん「えっ?ちょ、ちょっと、恵ちゃん...?」

郷太「よっ、お熱いねえ。ひゅーひゅー☆」

きよ・なの「ひゅーひゅー☆」

よしき「ず、随分と...大胆なんですね...」

千田さん「そ、そんな...はは...(苦笑)」

顔を赤くして照れる千田さん。その光景を見ていたエレナは、

エレナ「あっちは仲良くやってるみたいですわ☆私達も負けずに...えいっ!」

恵に対抗して自分のご主人様に抱きつくエレナ。

エレナ主「お、おいおい、こんな人前で......(照)」

エレナ「エレナ、今とってもしあわせ~~~♪」

 

レオン「トノサマガエルのクゥエル...とんでもない奴だぜ。データなんかよりずっとな。」

サキ「...不思議な人ね。」

ここでいうデータとは、クゥエルの調査にあたって事前に目を通してきた資料のことである。その時点でクゥエルが只者でない事はある程度想像がついていたし、 また事実がデータ以上の驚愕を呼ぶ事があるのもこれまでの経験から十分すぎるぐらい認識していた。

が、それでも今回は『想像を絶する』という言葉の意味を改めて実感することとなったようである。

 

あかね「よかった...本当によかった......」

らん「G3さん、あなたにはとても感謝しきれません......」

 

ワーバイン「全く、あいつに関わると寿命が縮むぜ。」

元復讐鬼に寿命もへったくれもないのを棚に上げるワーバイン。

ゴ・ガドル・バ「ジーク・G3!!!!!」

使い魔達「ジーク・G3!!!!!」

 

るる「じーすいーたん......本当にじーすいーたんなんらね......うっ、うっ...」

嬉しさでまた泣き出するる。

たまみ「るるちゃんったら、また泣いてる。」

るる「らって、らって......えへへへっ。」

笑顔のたまみに泣きながら笑って答えるるる。

 

メガミ様「ありがとう、クゥエル...」

 

Rynex「これで...これで全部終わったんですね...G3様......」

安堵とともに涙を拭うRynex。

 

かくして人々は、それぞれの喜びを分かち合った。


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