\\\「お久しぶりです、ご主人様。」
恵「ご主人様って・・・・まさか・・・」
千田「あなたも・・・守護天使?」
\\\「憶えておいでですか?幼いころ山でたくさん遊んだ大きなイノシシのことを。」
千田「!よ・・・よしき・・・か?」
よしき「憶えててくれてたんですね。よかったです。」
千田「そうか・・・お前も守護天使になれたんだ・・・」
よしき「はい、ご主人様のおかげなんですね。」
旧友との再会のように楽しげに話す二人。
恵「あんた達、そんなことしてる場合じゃないでしょ?」
一人深刻な顔(半ば呆れ顔)の恵。
よしき「と、そうでした。」
よしきは今日の出来事を事細かに千田に話した。
千田「・・・・一体、そいつって・・・」
よしき「彼らは僕たち守護天使とは敵対する存在、
その名も『呪詛悪魔(じゅそあくま)』。」
千田「呪詛・・・悪魔・・」
よしき「彼らは人間のエゴにより非業の死を遂げた者達が転生した姿。
密猟、虐待、動物実験・・・
理由は様々ですが、彼等の中にあるのは
人間に対する恨みの感情のみ。
そしてそんな人間達を守ろうとする守護天使を
敵対視しているんですね。」
恵「それできよちゃんのことを・・・」
よしき「きよさんはまだ幼いですし、
彼等のターゲットにされてもおかしくありませんですね。」
重い空気が部屋に立ち込める。
よしき「まだ詳しいことは僕にもわからないんですね。
ただ、ご報告をと思いまして。」
千田「ありがとう、よしき。これから僕たちも注意するようにするよ。」
よしき「お気をつけて。呪詛悪魔は何人いるかもわかりませんから。」
恵「でも・・・その人たちも悪くないんだよね。一番悪いのは・・・」
千田「僕たち人間・・・生前いい人たちに出会っていれば
彼らも守護天使に・・・・」
よしき「彼らも被害者、ということなんですね。」
3人は眠っているきよのほうを向いた。
きよは寝息を立てながら静かに眠っていた。
つづく