きよく!ただしく!!

呪詛悪魔編 第五話「哀しき悪魔」

\\\「お久しぶりです、ご主人様。」
恵「ご主人様って・・・・まさか・・・」
千田「あなたも・・・守護天使?」
\\\「憶えておいでですか?幼いころ山でたくさん遊んだ大きなイノシシのことを。」
千田「!よ・・・よしき・・・か?」
よしき「憶えててくれてたんですね。よかったです。」
千田「そうか・・・お前も守護天使になれたんだ・・・」
よしき「はい、ご主人様のおかげなんですね。」

旧友との再会のように楽しげに話す二人。

恵「あんた達、そんなことしてる場合じゃないでしょ?」

一人深刻な顔(半ば呆れ顔)の恵。

よしき「と、そうでした。」

よしきは今日の出来事を事細かに千田に話した。

 

千田「・・・・一体、そいつって・・・」
よしき「彼らは僕たち守護天使とは敵対する存在、
    その名も『呪詛悪魔(じゅそあくま)』。」
千田「呪詛・・・悪魔・・」
よしき「彼らは人間のエゴにより非業の死を遂げた者達が転生した姿。
    密猟、虐待、動物実験・・・
    理由は様々ですが、彼等の中にあるのは
    人間に対する恨みの感情のみ。
    そしてそんな人間達を守ろうとする守護天使を
    敵対視しているんですね。」
恵「それできよちゃんのことを・・・」
よしき「きよさんはまだ幼いですし、
    彼等のターゲットにされてもおかしくありませんですね。」

重い空気が部屋に立ち込める。

よしき「まだ詳しいことは僕にもわからないんですね。
    ただ、ご報告をと思いまして。」
千田「ありがとう、よしき。これから僕たちも注意するようにするよ。」
よしき「お気をつけて。呪詛悪魔は何人いるかもわかりませんから。」
恵「でも・・・その人たちも悪くないんだよね。一番悪いのは・・・」
千田「僕たち人間・・・生前いい人たちに出会っていれば
    彼らも守護天使に・・・・」
よしき「彼らも被害者、ということなんですね。」

3人は眠っているきよのほうを向いた。

きよは寝息を立てながら静かに眠っていた。

 

つづく


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