このショートストーリーは「死の先に在るモノ」という小説作品のギャグ話です。 (註:この話は、同名の映画「今そこにある危機」とは、何の関係も無い事を明記しておきます) VSS「今、そこに在る危機(笑)」 ここは、役所の世界、特務機関オフィス。 その日、仕事が一段落したセリーナは、まだまだ書類の山と格闘しているサキとレオンに声をかける。 セリーナ「ふう、ひとまずは終わりね。あ、サキ、レオン、何か買ってくるけれど、何を飲む?」 十数分後、セリーナは大量の缶が入った袋を抱えて戻ってきた。 セリーナ「はい、沢山買ってきたわよ。好きなだけ飲んでね」 サキとレオンは、缶を袋から取り出す。 レオン「やっぱりオレンジジュースは果汁100%でなきゃあ……ん? サキ? どうした? ぼんやりして? ……げ!! それ……ウーロンハイ……」 レオンは、酔っぱらって涙目になったサキにしがみ付かれていた。 ロイ「何を慌てているのだね? セリーナ君」 レオン「うぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」 何とか誤魔化そうと知恵を絞っていたセリーナと、そのセリーナを不審気に見ていたロイの耳に、レオンの悲鳴と舌足らずになったサキの声が飛び込んできた。 セリーナ「それでは、そういう訳で……」 そそくさとロイの脇をすり抜けて退散しようとしていたセリーナは、『むんず』とばかりに、ロイに襟首を掴まれる。 セリーナ「ちょ……司令、放して下さい。そんな事しなくても……って、痛たた……」 ロイはセリーナの抗議を無視し、襟首を掴んで引き摺るように、セリーナを連れて部屋の中に踏み込む。 ロイ「サキ、何をしている」 サキはロイに向かって涙目になりながら上目遣いで見上げて訴える。 サキ「う、う、う、うわぁ〜〜〜〜〜〜〜ん!!」 泣きながら抱きついてきたサキに対し、ロイは冷静な態度と口調を崩さず、襟首を掴んでいたセリーナを楯にするように、位置を入れ替える。 サキ「あれ〜〜? セリーナぁ、どうしてこんにゃ所でねちゃってるの〜〜? おきてよぉ〜〜」 ロイは、既に姿を消している。その為、気絶したセリーナを揺するサキの思考回路から、ロイの存在は綺麗さっぱり消え去っていた。 サキ「むぅ……つま〜んにゃいの〜〜私もねるぅ〜〜おやしゅみにゃさ〜〜い」 翌日…… レオン「おい、セリーナ……」 特務機関オフィスルームにて。 サキ「……うう……頭が痛い……気持ち悪い……体がだるい……何で……私は……オフィスの床で寝ていたの……?」 一方、レオンとセリーナは、サキの居るオフィスから少々離れた『ある場所』に居た。 セリーナ「サキはオフィスの床磨きで勘弁して貰ったから……」 ☆Fin☆ 盾奈さんのリクエスト、「ロイ司令の前で酔いつぶれるサキ」というシチュでVSSにしてみました。
|
|
「単作作品」トップへ戻る |
|