創作の模索: 2005年11月アーカイブ

 昨日の記事にてWikipediaの「銃器」へのリンクを張ったのを良いきっかけに、エマステ戦い物作品における銃とその他の武器とのバランスについて考えてみます。

 常識的に考えてみても分かるとおり、銃器の殺傷力・有効範囲・連発性能はともに刀剣や弓矢の類の比ではありません。現在の戦争ではごく限られた状況を除き、刀剣類などの武器は完全に淘汰されています。

 ウチの作品では「死の先」を始めリアル系の戦闘描写を志向している物が多く、しかも時代設定は現代です。そこで上記の事を突き詰めていくと困ったことになります。
 敵の制圧能力を考えれば、味方(守護天使側)と敵(呪詛悪魔)双方が全員銃器による武装をした方が理に適ってしまうわけです。もちろん熟練したキャラクターならば旧来の近接武器でも相応の強さを得るかもしれませんが、同じ習熟するのならば旧来の近接武器よりも銃器に習熟した方が圧倒的にそのキャラクターは強くなります。

 もちろん、うちらの作品では守護天使や呪詛悪魔に「魔法」的な特殊能力もあるわけで、そういう事を考えると全部銃器というのはあまりに味気なく、できれば「近接武器」「(ファンタジー的な)特殊能力」「銃器」の量のバランスを取れれば素敵です。

 そこらへん、テレビゲームなどの作品では長距離射程は銃器、攻撃力大なのは「近接武器」とパラメータを恣意的に決める事でうまくバランスを調整する事が出来ます。
 しかし小説だとどうでしょう。リアルな描写・考証を目指すほど、三つのバランスを(誰が読んでも納得の行くように)取るのが難しい訳です。その道のプロ(?)から見ても、素人から見ても、「特殊能力」はともかく、「近接武器」と「銃器」では後者の方があらゆる点で強いに決まっています。

 さぁ、どうすれば良いでしょうか。私が考えてみた案は次。

・呪詛悪魔&守護天使双方、銃殺が死因の者が多いので使いたがらない者が多い。
 天界側では、各機関に「乱用するべからず」と通達できるかもしれませんが、呪詛悪魔側だと好き勝手に使い出す奴がやはり大勢居そうです。有効そうだけど、これだけだとまだちょっと苦しいな。

銃を使いづらい状況が多いという事にする。
 呪詛悪魔も街に身を潜ませていたりするかもしれませんし。特に天界側にしてみれば、へたに銃撃戦などやれば人間界側の無用な混乱、自分たちの存在が公になる危険性があるので、避けたがる。という事は考えられます。
 でも呪詛悪魔側はんなこと知ったことか的な奴も多そうですし、これだけだと理由としてはやはり苦しい・・・。

銃よりも近接戦闘が有利になりそうなシーンだけを書く。
 「あ、このシチュだとやっぱ銃の方が強くない?」
 「そうだよな。また書き直しか!」
 ・・・・下らんことに縛られたくもないですね。

「はっきり言って、殺傷力なら近接武器の方が強い!」という事に
 ゲームじゃないんだから・・・・。

みんな人間よりずっと運動神経が良いから、銃で撃っても避けられたり弾かれる。やはり信じられるのは己の拳と近接武器
 みんなMGSのサイボーグ忍者かその親戚ですか?w
 いや、これありえるのです。近接武器の戦闘スタイルと銃を使う敵を混ぜた作品を書こうとすると、必ず「SMGで秒間20発近いスピードのフルオート連射をされても、剣で全部弾く主人公」とか、果ては「ライフル弾とか素手でキャッチする敵(つる仙人?)」とか出てきます。あと「特殊能力で敵の弾を止めるorかわす(マトリックス?)」とか出てきます。
 その割にレトロな近接武器でやられたりするわけです。そこに矛盾を感じる人もやはりいるでしょう。解決案としてはやはりどこか安易な感が否めません。
 
あえて突っ込まない。
 最後の手段w
 他の戦闘考証はしっかりしていてもここだけはあえて無視。というかファンタジーな特殊能力が入ってくる時点で現実的な戦闘考証などそもそも無意味な気もしますしね。

 みなさんからも何か折衷案、ありましたら是非コメント欄にてどぞー(´ー`)ノ

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