■MacへのIntel製CPU搭載をジョブズCEOが宣言~2006年6月には最初の製品を出荷(PC Watch)
マジですかー!?Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)
ここ一週間ほどずっと噂になってはいましたが、まさか……ないだろう。あったとしても、まだ数年は先じゃないかと思ってましたが、思いっきり真実だった罠で……。
念のためにいえば、PowerPCそのものはPS3、Xbox360、Wiiといった全ての次世代ゲーム機に採用されるなど、決して将来性のないCPUではありません。
しかし……肝心のIBMやMotorolaのCPU供給能力はIntelなどと比べてかなり低いと言わざるをえませんでした。また、ノート製品向けの低発熱PowerPCもなかなか登場しなかった事も乗り換えの大きな要因と思われます。
IBMの今後のPowerPCとしてはPS3に搭載されたCELL、XboxのXenon-CPUなど、技術的には最先端を行った物がそろっていますが、いかんせん、ソニー、マイクロソフト、任天堂の三社が採用会社として加わり、IBMにとっては相対的にAppleはそれほど重要な顧客では無くなってしまう(Apple向けカスタマイズPowerPCへの投資が少なくなる?)というのも事実です。
すでに一般的なCPUスピードが十分強力になった今日では、異なるCPUで優位性をアピールするより、メジャーなWindowsマシンと同じIntel CPUを採用することによる様々なメリットの方が、今後のAppleにとって得だ、という事になるのでしょう。
個人的にはPowerPCに愛着があるのですが……。
さて、 Intel製を採用することによるメリットを見てみましょう。
・Intel CPUの方が生産量が圧倒的に多いので、Macの価格が安くなる可能性がある
・Intelの今後のCPUロードマップが比較的順調。
・いざとなったらAMDに乗り換えられる(今まではIBM一社に依存)
・Pentium Mシリーズはノート型Macに向いている。
・Intelと共同開発してグラフィックス機能をチップセット内蔵にすれば、コンシューマ向けモデルのコストダウンを図れる。
・Virtiual PCなどのWindowsエミュレータが、実物のWindowsマシンとほぼ同等の速度で動く。
・Intel製のCPUを採用すると、Intelからいろんな資金援助がもらえる(PCメーカーがCMでIntelマークをパーン♪ポポンポンポン♪と表示させるのも、補助金が得られるからとか……)
・Intel CPU用のプログラムや技術が多くあるので、それらがMacに入ってくる。
で、今後2年間に予想される困難も整理してみると
・デバイスドライバなどは作り直しになるので、Intel Mac用の周辺機器ドライバの登場を待つ必要あり。
・ここ二年間、大規模なMacの買い控えがおこる可能性あり。
・その他、もろもろ……。
たった二年間で移行というのは非現実的な感じもします。しかし、一応移行のための仕組みはかつて無い程高いレベルで用意してあるようですし、何年間も苦しい移行期間を用意するより、一気に突っ切った方が良いという見方もあるのかもしれません。いずれにしろ、互換性重視のMicrosoftなどには真似できない、Appleだからこそできる蛮行ですがw
かといって、MacがまんまAT互換機になるというわけではなく、チップセットや基盤アーキテクチャは独自路線を貫くものと思われます(AT互換機でMacOSXが動かないようにするためと、AT互換機に未だわずかに残る古い制約に触れたくないため)
しかしまぁいずれにせよ……次にMacを買ったり、他人に勧められる状況に戻るのは、2年後以降ですな。
今回のMacのIntel乗り換えに関する分かりやすい解説はこちら。
■アップル、インテルのCPUを採用、将来への道を切り拓く(nikkeibp)
もっと詳細な分析記事はこちら
■元麻布春男の週刊PCホットライン~Intelベースに移行するMac OS Xへの希望(PC Watch)