■無視できない架空請求に注意呼びかけ - 法務省(Security NEXT)
「架空請求に対しては書面に書かれた連絡先に連絡しない。無視が一番!」がこれまでの定石の対処法だったが、今度の手口は無視すると取り返しの付かない事になりかねない。
記事を分かりやすく要約すると……。
簡易裁判所に嘘の申し立てを行い、「支払い催促」や「小額訴訟」という制度を使ってターゲット先に裁判所の正式書類を送りつける。例えば「支払い催促」を悪用された場合、2週間以内に異議申し立てをしなければ、問答無用で財産差し押さえなどの強制執行を合法的に食らう可能性がある。
小額訴訟の場合は簡易裁判所で一回だけ審理が行われるが、この期日に出廷しなかったり書面提出を行わなかった場合、主張を無条件で認めたと見なされてしまう。
本来、こうした制度は短期間で決着をつけなければ損害を回収できない揉め事の解決の為にある物だが、今回これらが振り込め詐欺に悪用された格好だ。
ちなみに、商売をやっている人はこれらの制度を知っている人がそれなりに多い。正当な目的に使う人もいれば、ちょっとした抑止力とか、素人相手に脅しをかけたりとかに利用することもあったりするらしいが(特に不動産関係のヒトたち^^;)、こういうのは真面目な人ほどひっかかりやすいし、そうでない人も事前知識が無ければ青ざめるのが普通だ(これまではもっぱらビジネスマンが狙われていた)。
さて、このような裁判所からの通知らしきものが来た場合の対処法は以下の通りである。
1.本当に裁判所からの書類かどうか調べる。
2.書類に書かれた電話番号には、すぐに電話しない(偽者だった場合、悪徳業者に番号を記録されてしまう)。裁判所の電話番号であることを確認してから電話する。
3.正式な書類と分かったら、2週間以内に裁判所に「催促異議申し立て」をするなどの法的対応を行う。
4.裁判所からの書類、あるいはそれを装った書類以外の架空請求の場合は、無視してよい(新たな法悪用手口が登場しない限りは……)
……しかし、最近の悪徳業者はほんっとうに性質が悪い。オレオレ詐欺や銀行カードスキミングなど、最近特に容易にぼろ儲けできる「商売」が出てきて、味を占めたのだろう。
もちろん、近年の日本に犯罪組織とその予備軍が大量に流入・発生している事にも関係がある。